読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
30
kiji
0
0
1000255
0
茂太さんの死への準備
2
0
0
0
0
0
0
生き方・教養
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
◎ 日本人の心のなかの「あの世」

『茂太さんの死への準備』
[著]斎藤茂太 [発行]二見書房


読了目安時間:5分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ


 芥川龍之介の『蜘蛛の糸』と『杜子春』は、小学生でも知っている話であるが、日本人の「あの世(他界)観」を、これほど簡潔に描写している物語を私は知らない。すなわち、極楽には蓮池があり、「池の中に咲いている蓮の花は、みんな玉のようにまっ白で、そのまん中にある金色の(ずい)からは、何とも云えない好い(にお)いが、絶間なくあたりへ溢れ」ている(『蜘蛛の糸』)し、地獄には血の池、針の山があり、「(ただ)罪人がつく微かな嘆息(ためいき)ばかり」が聞こえる(同)とある。

 地獄のほうの描写は『杜子春』のほうがかなり詳しい。剣の山や血の池のほかにも、焦熱地獄や極寒地獄があって、それらのなかに放りこまれた杜子春は「剣に胸を貫かれる」「焔に顔を焼かれる」「舌を抜かれ」「皮を剥がされる」「鉄の(きね)()かれ」「油の鍋に煮られる」「毒蛇に脳味噌を吸われる」「熊鷹(くまたか)に眼を食われる」と、なんともすさまじい責め苦が書かれている。
この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:1756文字/本文:2173文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次