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よい言葉は心のサプリメント
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生き方・教養
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『よい言葉は心のサプリメント』
[著]斎藤茂太 [発行]二見書房


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 最近は、お金より時間を大切に思う人が増えてきたせいで、給料が多少すくなくても、残業があまりなく、休みがたくさんもらえる会社に人気が集まっているらしい。

 これも世の中が豊かになったぶん、仕事以外に生きがいを感じる人が増えたということだろう。

 たしかに、好きなことをやって、働く時間も少なければ、こんないい話はない。だとしても、時間はともかく、好きな仕事がぴたりと一致する人はそんなに多くないのが実状だろう。

 だとすれば、休日に自分が楽しみにしている「生きがい」を楽しむしかないが、それだって大切なことで、仕事人生を続けざるをえない人にとっては、「生きがい」や「遊び」は重要なファクターになる。

 人間にとって、好きなことに興味を持って接することは、「絶対」といってもいいくらい必要なことなのである。

 仮にそれが体力を要するスポーツであれば、高齢者の場合、若いときのようにがむしゃらに挑戦する必要はないが、時間をかけてゆっくりと、マイペースでこなせばよい。自分の生き方や養生(ようじよう)そのものにプラスになる遊びは大いにやるべきだろう。

 現在は還暦(かんれき)を迎えても、まだ二十年、三十年の余生があるといわれている長寿時代。リタイアしてゆっくりとした生活ができる人は幸せだが、大半の人にはその暮らしには年金や、健康、夫婦の関係、また家族のあり方など、さまざまな課題が待ち受けている。

 先日もあるテレビ番組で、ある経済評論家がこんなことをいっていた。
「日本人には、定年を迎えても、そのうち何とかなるさという人が多い。こういう考えは日本人の悪いクセで、欧米人は幼いときから将来自分はどうなるかという教育を受けている。定年後の生活を安易に考えていると、家族や自分のことで突然何かが起こったときにはどうするのか。なるべく早くから心づもりをし、人生設計のプログラムだけはきちんと作っておくべきだ」

 私もそのとおりだと思う。毎日仕事に打ちこむのもいいが、将来の不安を「見て見ぬ振り」をしていると、バラ色だったはずの定年後が、とんでもないことになりかねない。すでに本文でふれたが、まさかの熟年離婚だってあるのだ。

 話題になったテレビドラマでも、「まさか、定年のその日に妻から離婚を切りだされるなんて、なぜだ!」という思いが、まさか自分にはありえないことだろうけれども……と多くの視聴者の興味をひいたのだろう。

 お互いに不満がたまってくると、取り返しのつかないことになりかねない。何かギクシャクとしていると思ったら、思いきって夫婦そろって旅行を楽しむことも悪くない。定年後に、と考えていると遅いのだ。

 時代の最先端で仕事をしているような人でも、肝心の家庭という生活の基本はおろそかにしがちである。ここに、社会のさまざまな病根、とくに十代の子供たちの病根がおおいに関係があるのではないだろうか。

 個人的にどんなに社会ではすぐれた人間として見なされ、余りある財産を持っていたとしても、人生にはなかなかうまくいかないことが多い。満足して生きるか、不満足で生きるか、たった一度の自分の人生、ときに立ち止まって青空でも仰ぎながら、修正できるものは修正するだけの度量もほしい。
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