〇〇一
「一貫した姿勢」の大切さ
口先だけで、常に態度をくるくる変えるような人は、良心のある人間とは言えない。
(『学而』)
〇〇二
完璧を求めない
立派な人間は、食べものや住居に完璧な満足を求めず、何事もきちんとこなし、言葉を選ぶ。
そして道理をわきまえた人を手本にして自分を正す。
そうしてこそ、向上心がある人間といえる。
(『学而』)
〇〇三
「もう一歩先」を目指す
子貢が「貧しくてもへつらわず、裕福でも驕らない人というのは、どうでしょうか」と訊ねた。
孔子は「それもいいだろうが、貧しくても道を究めることに喜びを見出し、裕福でも礼節を大切にする人にはかなわないだろうね」と答えた。
そこで子貢が「『詩経』には「切り出し、研ぎ、摺り合わせ、磨くように」といいますが、これはそうした態度のことを指すのでしょうか」と聞くと、孔子は「そうだよ。それでこそ『詩経』について話ができるというものだ。君は、前のことを話せば、まだ話していないこともわかるのだからね」と言った。
(『学而』)
〇〇四
認められるより認める側に
人に認めてもらえないと悩むより、他人をわかってあげられないことを気にかけるべきだ。
(『学而』)
〇〇五
人の成長と年齢について
私は十五のときに学業に励むことを決め、三十で自分を確立した。
四十で迷いがなくなり、五十で自分の道というものを知った。
六十では何を聞いても心が乱されることがなくなり、七十になったら思うように行動しても常識を外れることはなくなった。
(『為政』)
〇〇六
失敗は人を映す鏡
人は、いかにもその人にありがちな失敗をするものだ。
過去の失敗を見れば、その人となりがわかる。