高田から引き継いで小川が目をつけたのは、二軍でくすぶっていた畠山和洋である。2010年シーズンで10年目を迎えた畠山は、高田前監督が機動力と守りを重視したチーム作りを目指していたため、起用される機会は少なかった。
実際、2010年のシーズンも、小川が代行に就任するまで、一軍に定着することはできず、二軍暮らしの毎日が続いた。
そのことを振り返って小川はこう語っている。
「ぼくが代行になった時点での不調の原因ははっきりしていました。得点力不足です。中軸を期待していた外国人がまったく不振で点が入らない。ただ、ホワイトセルを獲ってくれたことで、少し上昇の兆しが出た。