リーダーの責務はチームを勝利に導くことである。このルールはスポーツ界のみならず、ビジネス界にも浸透している。手段は問わない。どんなやり方をしてもいいから、とにかく勝たねばリーダーとして生き残れない。そんな時代に突入しているのだ。
2010年9月20日の対中日戦。このゲーム前、小川が翌年もヤクルトの指揮を執ることが発表された。“代行”が外れて正式な監督になったのである。
この試合の勝負の分かれ目は、4回裏にあった。この時点で1対3とドラゴンズがリード。2点を追いかけるヤクルトは1死一、三塁とドラゴンズを攻めたてる。ここで2失点のピッチャー中澤雅人に代えて代打ユウイチを送る。