ガンディーの非暴力主義とは?
思想家であり、なおかつ政治の場でもリーダーとして実績を残す。そんな人物はあまりいない。思想は「理想」を扱い、政治は「現実」を扱うものなので、双方の才能はごくまれにしか両立しないのだ。インド独立の父、ガンディーは理想と現実を両立させた稀有な存在である。
ガンディーは、インドの小藩王国の宰相を父として生まれた。政治家はいわば「家業」だったわけである。イギリスに留学して弁護士の資格を得て、1893年、南アフリカに渡って、弁護士の立場から、インド人労働者の市民権獲得闘争を指導。1915年にインドに戻り、農民運動、労働運動にかかわる。
その後、国民会議派を指導して、非暴力による、反帝国主義的抵抗運動を開始、1947年についにインドはイギリスから独立した。