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いつも忙しい時間貧乏をやめる 7つの方法
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ビジネス
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ピークの波をかわす行動原則

『いつも忙しい時間貧乏をやめる 7つの方法』
[著]内藤忍 [発行]あさ出版


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▼人の行動パターンに合わせてはいけない


 人間の行動パターンは、ある程度決まっています。

 日頃から「人と同じはイヤだ」「自分らしくありたい」と思っていても、実は他人と同じことをしているものです。

 人間の生活パターンには〝習慣〟が大きく影響しています。

 習慣は多くの人が共通しているので、行動パターンも同じになりがちなのです。

 したがって、何も考えずに動くと、他の人が一斉に動くタイミングで同じように動くことになってしまいます。

 そうなると、どんなことが起きるでしょうか?

 たとえば、お店に入ろうとしても、

・席が空くのを待つために、列に並ばなければならない
・人気があるお店なので、なかなか予約が取れない
・せっかくお店に入っても、人が多すぎて十分なサービスが受けられない


 ということになります。そうなると、同じことをするのに通常の倍の時間がかかってしまったり、ほしいものが手に入らなかったり、せっかくの時間が落ちつかないものになって満足できない、ということになります。

 これでは、うまく時間を使っているとは言えません。

12時からランチに行ってはいけない


 まずそこでやるべきなのは、行動のタイミングを人とズラすことです。

 わかりやすい例で考えてみましょう。

 多くのビジネスパーソンがランチを食べるために動き出すのは、お昼の12時頃です。したがって、12時過ぎになると、オフィス街付近の飲食店には行列ができ始めます。12時半頃になると、今度はカフェが混雑してきて、お茶を飲む場所が見つけられなくなります。

 ところが、1時を過ぎると急にどの店もガラガラになる……。

 これは、12時から1時までの1時間をランチタイムにしている人が多いからでしょう。


 他の人たちと同じタイミングでお昼ご飯を食べようとすると、時間がかかり、イライラすることが多くなります。

 オフィスのエレベーターも込んでいて、下のフロアに降りるだけでも時間がかかる。お店に行くと、席が空くのを待ち、料理が出てくるのを待ち、会計にも時間がかかり、お茶を飲もうと思っても、()いているお店を探すのに一苦労……。

 ランチ時間の混雑なんてたいしたことじゃない、と思うかもしれません。

 しかし、ビジネスパーソンなら、お昼を食べるのが月に20回、年間では約240回あるわけで、仮にランチとお茶で計10分の待ち時間があったとして、10(分)×240(回)=2400(分)。しめて40時間のロスです。

 わずかな待ち時間だとしても、積み重ねると莫大な時間になることがわかります。

 もし、ランチの時間をほんの少しズラすことができれば……。(ランチの時間をズラす)

 それだけで時間に追われることがなくなり、自分の時間が手に入るのです。

▼ランチは30分、通勤は90分ズラす


 もちろん、会社によってはランチの休憩時間が決まっていて、込んでいる時間にしか休憩が取れないというケースもあるでしょう。

 その場合でも、〝ワンテンポ〟ズラしてランチに出かけてみてはどうでしょう。

 たとえば、出かける前に午後の仕事の段取りを考える、戻ってからすぐに仕事に入れるように机の周辺を整理しておく、私用(郵便を出すなど)を片づけてしまうなど、先にできることをやってしまう。

 それからランチに行けば、休憩時間そのものは短くなっても午後の仕事に余裕が生まれるため、ムダな時間を減らすことができます。

 私の会社はランチタイムがフレキシブルですから、基本的には11時半になると早めのランチに出かけるようにしています。

 もし、ミーティングなどが長引いて、11時半に会社から出られないときは、逆に12時半まで待って遅い時間にランチに行くようにする。

 こうすれば、行列に並んで順番を待つというムダな時間は生まれません。

 とにかく、人とタイミングをズラすこと。

 これが時間を生み出すための重要な原則なのです。

〝ズレ〟を意識するのはランチだけではありません。

 通勤時間もそうです。

 通常、大都市圏では朝の8時から9時までが通勤ラッシュで、一番込み合う時間帯になります。私はこれを避けるために、7時前に家を出て、7時半過ぎには会社に着くようにしています。(通勤時間をズラす)


 通勤時間をズラすメリットは、単にラッシュが避けられるだけではありません。

 別の利点もあります。

 早朝のオフィスには人がほとんどいないため、始業までの約1時間半、静かな環境で集中して仕事をすることができます。頭も冴えているし、1日のスタートを気持ち良く始められるので、ストレスもたまりません。

 早く仕事を片づけてしまえば、それだけ帰宅時間も早まりますから、帰りのピークにもひっかからない。こうして、良い循環が生まれるのです。


 一方、始業時間に間に合うかどうかというギリギリのタイミングで、時間を気にしながら電車に乗っていると、精神的な余裕がなくなり、イライラが募ります。

 たとえ間に合っても、あわただしく仕事を始めなければいけません。

 行動のタイミングをピークとズラすことは、時間を有効に使えるだけでなく、メンタル面にもいい影響を与えてくれるのです。

▼お店の予約時間は15分ズラす


 ズラすと言えば、お店に予約を入れるときにやっていることがあります。

 みなさんは、お店を予約するときに、時間をどのように設定していますか?

 たとえば、7時に予約を入れたいと思ったとき、私はあえて15分ズラすようにしています。(15分ズラして予約する)

 つまり「6時45分から」、あるいは「7時15分から」と予約するのです。

 実はこれが、自分にとってもお店にとってもメリットのある方法なのです。

 6時、7時といったキリのいい時間だと、同じ時間に予約を入れる人がたくさんいます。

 そうなると、他のグループと入口で鉢合わせすることになり、スムーズに入店できないことがあります。別の人たちが案内されている間、ずっと待ち続けることになるかもしれません。

 こういう待ち時間は、できるだけなくしたい。

 だから、時間を15分ズラして予約するのです。


 中途半端な時間ですから、入口付近に他のお客さんはいません。

 混雑することもないため、席にスムーズに案内してもらえます。

 お店に入ってからも、他のお客さんとは注文のタイミングがズレていますから、料理やお酒も早く出てくるでしょう。

 お店にとってもピークが平準化されますから、この方法は歓迎されます。

 予約時間をわざわざ15分ズラすような人はあまりいません。

 だから、「なぜ、7時15分?」と相手の印象に強く残ると同時に、飲食店の裏事情を理解している客として、すぐに覚えてもらえる可能性もあるのです。

 お店の人と顔見知りになれば、次回から予約が取りやすくなるかもしれません。

▼ATMは24日に使う


 今度は、1カ月単位でズラすことを考えてみましょう。

 時間軸が長くなっても、考え方は同じです。

 たとえば、銀行のATMの使い方。

 25日に銀行の前を通ると、ATMコーナーには、いつも長蛇の列ができています。

 これは言うまでもなく、25日が給与の振込日という会社が多いからです。

 でも、1日ズラして24日に行けば、ATMの前はガラガラ。何十分も並ぶようなことはありません。(ATMは24日に利用する)

 これは1カ月というスパンでズラすことを意識した例ですが、たった1日で、待ち時間は全然違うのです。

「そんなこと言ったって、24日には口座にお金がないんだから仕方ない」

 なかには、そんな事情で不本意ながら〝ピーク〟にATMを利用せざるを得ない人もいるでしょう。

 でも、それはお金とのつきあい方にも問題があります。

 そんな人にはお金の専門家という立場からアドバイスしたいと思いますが、それは本書のテーマではないので、気になる方は、たとえば拙著『こんな時代を生き抜くためのウラ「お金学」講義』(大和書房)を読んでみてください。

▼「誰も動かないときに動く」の原則


 話を元に戻しましょう。

 休暇の取り方にも同じことが言えます。日本人は横並びで行動したがるので、どうしてもGWや年末年始に休みが集中しがちです。

 これは、1年という単位で考えた場合の〝ピーク〟です。

 ランチタイムと同じく、ピークにしか休めないという人なら仕方ないと思いますが、もし時期をズラせるなら、迷う余地はありません。(休暇の時期をズラす)


 ご存じのように、ハイシーズンの旅行の料金は、オフシーズンよりかなり高くなります。

 それにハイシーズンの場合、どこも混雑していてのんびりくつろぐことができません。

 せっかく旅行に行っても人だらけで疲れて帰ってきただけ。

 そんな経験をした人も多いのではないでしょうか。

 同じ場所に行くとしても、オフシーズンに行けば空いていますし、料金も安く満足度も上がります。


 他にも〝ズラす〟という考え方は、日常生活のあらゆるシーンで応用することができます。

・休日のデパートに行くなら午前中(午後からがピーク)
・映画は日曜の最終回に観る(午後の1回目がピーク)
・健康診断は年末に受ける(年度末の3月がピーク)


 このように、行動のタイミングをピークとズラすという視点を常に持つことで、時間を効率的に使うことができるのです。

▼7時30分会議はなぜ成功したか


 常識的な発想をズラした(転換した)ことで、時間を有効活用できたことがあります。

 かつて代表をしていた会社では、あることが問題となっていました。

 それは、会議の時間です。

 取締役やアドバイザーといった6名ほどの出席者が、みな極度に忙しい人たちばかりだったので、時間の調整ができない。

 何とか日程を決めても、参加者の誰かに急な用件が入ってしまい、「やっぱり、都合がつかない」となってしまうのです。その人の都合を考えて予定を変更すると、今度はまた別の人が「その時間はダメだ」となる……。

 これでは、全員が定期的に集まる時間を設定することができません。

 これには困りました。

 では、どうしたか?

 会議のスタートを、朝の7時30分にしたのです。(会議時間を早朝にズラす)

 この話をすると、「誰も反対しなかったんですか」と驚かれるのですが、難色を示す人は不思議といませんでした(調整がつかないのなら仕方ないという空気があったのも事実ですが……)。


 早朝会議にすることで、一度決まった予定が変わることはなくなりました。

 朝の7時半から別の仕事のアポイントメントが入ることはさすがにないので、全員が必ずそろうようになったのです。


 会議の時間をズラすことのメリットは、単にスケジュールが調整しやすくなっただけではありませんでした。

 1日の始まりで参加者の頭がクリアになっているせいか、価値のある意見がどんどん出るようになったのです。

 さらに、参加者が次のアポイントメントを意識するため、時間内に終わらせようとして、終了時間の8時半までに結論がまとまるようになりました。

 もし、開始時間を後ろに倒して夜の7時30分から始めていたら、こうはならなかったでしょう。

 参加者からも、
「早く仕事モードに入れたので、1日を有意義に使えた」
「会議のために就寝時間が早くなり、健康的になった」

 とポジティブな感想が聞かれました。


 常識的な時間の使い方にこだわらずにズラすという発想を持てば、今までとは違った時間管理ができるようになるのです。


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