大ヒットした「花嫁の父」同様ウェディング・ドレスに身を包んだリズだったが…
エリザベス・テーラーの「花嫁の父」が全米で封切られ、めざましい動員力を発揮したのは1950年6月である。純白の花嫁ドレスを身にまとった18歳のリズはまばゆいばかりに美しく、清楚そのものだった。娘を嫁に出す父親の複雑な心境をユーモアまじりに演じたスペンサー・トレーシーの演技も光り、それもヒットに結びついたのだろうが、そのひと月前にリズが本物の花嫁になっていたことも話題を煽った。
5月6日、ビヴァリーヒルズ教会で行われたリズの結婚式は豪華をきわめた。なにしろ花婿はホテル王の息子、コンラッド・ニコラス・ヒルトン・ジュニア(愛称ニック・ヒルトン)だし、花嫁はMGMが一番力を入れている新進スターなのだ。