◆はじめに
人間の幸不幸を突きつめてみれば、お金の有無がかなりの影響力をもっている。「お金が人生のすべてではない」という人は、お金の威力を感じることに何度かぶつかり、それに負けた貧乏人である。
同じ人間に生まれてきたら、やはり、貧乏人ではなく、金持ちになりたいものだ。
「命あっての物種」というが、これは貧乏人の発想。金持ちになった人は、「命より金」というシビアな金銭感覚をもっている。金をもって三途の川を渡るくらいの執着が、生きている間に大金を蓄えるパワーになるのだろう。
その金持ちと貧乏人の差は何だろうか、その差は小さな違いから生じる。特に、若いときの考え方や行動の小さな差が、時間とともにどんどん大きくなり、中高年になると『天と地』の差となって表れる。
その差は、生まれつきの性格や置かれた環境・条件といったものではなく、ちょっとした頭の使い方、日常生活の行動パターンであり、お金への執着心といったものから生じることが多い。
金持ちになって幸せな生活を送るか、貧乏人になって一生をみじめに暮らすか、その分かれ道はそのときにはわからない。ところが、その分岐点を左か右へ行ったことで、取り返しのつかぬ大差となる。あのとき鈍行列車に乗ったために、途中で急行列車に追い抜かれてしまい、口惜しい思いをするが、もうどうにもならない。
そうならないため、金持ちへの道を歩くためにも、金のことを真剣に考えることだ。金は世の中の回りものなんてめでたいことをいっているようでは金持ちへの道ではない。
この本では、金持ちになるための条件や意識の改革、アイデア、情報を具体的な項目で紹介した。一つひとつを忠実に守れば、「貧乏人よサヨナラ、金持ちコンニチハ」が約束されるはずである。