読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

犬耳書店はRenta!へ統合いたします

(2021/11/26 追記)

犬耳書店の作品をRenta!に順次移行します。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

0
50
kiji
0
0
1025457
0
映画批評真剣勝負 ぼくが映画に夢中になった日々《作品鑑賞篇》
2
0
0
0
0
0
0
エンタメ
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
タクシー・ドライバー Taxi Driver

『映画批評真剣勝負 ぼくが映画に夢中になった日々《作品鑑賞篇》』
[著]荻昌弘 [発行]近代映画社


読了目安時間:9分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ


 ――ぼくは、これまで、タクシーに乗って行先を告げ、(いったい、聞えたのだろうかね)ブスーッと返事もなく発車されてしまうたびに、タクシーを運転するこの人たちは、一日、とぎれもなく未知の他人とだけ触れ合いつづけるのだものな、人と対話する、などという喜びや意志は早くも完全にすり減り、こんな失語症におちいってしまうのも、当然なのかもしれないと考えることにしてきた。それは、タクシー運転手という職業に対する、軽蔑とか憎悪では、まるでない。ぼく自身その一人である都会人の、人間的断絶に対する本能的な恐怖、といったものだった。おそらくいま、大都会では、一言も口をきかず仏頂面のままダマって生きてやるのだ、と心を決めれば、結構、それでもやっていけるのである、恐ろしいことに。

 マーティン・スコセッシ監督の「タクシー・ドライバー」を見た。本当に、やられた、と思う。こちらがただ漠然と感じとっていた自分への不安を、この「アリスの恋」の俊英は、はっきり、タクシードライバーという一つの“かたち”に具象化させ、都会というもの、つまり現代そのものの本質をドラマにしていた。
この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:3608文字/本文:4083文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次