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植草甚一WORKS1映画と原作について考えてみよう
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エンタメ
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映画化されたアメリカのベストセラー小説を中心にして

『植草甚一WORKS1映画と原作について考えてみよう』
[著]植草甚一 [発行]近代映画社


読了目安時間:12分
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一 まず概観的に眺めると

 アメリカの現代小説が最近さかんに翻訳紹介され始め、それが映画と結びついて、新しい読者層を持つようになってきた。正直のところ、いままでアメリカ小説といえば、南北戦争を描いたマーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」と、支那を背景にしたパール・バックの「大地」が日本でもベストセラーになったくらいで、アーネスト・ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」や、ジョン・スタインベックの「怒りの葡萄」などは、戦前に翻訳されたとき、アメリカ文学にたいして特に興味を持つ人たちに読まれたにすぎず、一般の読者からは、まるで受け入れられなかった。

 考えてみると、これは不思議なことである。というのは、第一にアメリカで小説がベストセラーになるためには、その条件として内容が通俗的であるか、それとも逆に題材が非常に変っていなければならないことであり、第二にはいままでにも沢山のアメリカ小説が日本に紹介されているが、そのほとんど全部がアメリカでベストセラーになったために翻訳されてきたからである。たとえば、最近のものを例にとると、キャスリン・フォーブスの「ママの想い出」は内容的に見れば通俗的である。逆にメリー・ウォードの「蛇の穴」は題材が非常に変っている。片方は、家庭生活を描いた点で通俗的であるが、言いようのない暖かみを感じてくる。また片方は、精神病院のありさまを描いた点で題材が非常に変っていると同時に、読者のほうでは冷静な態度になって、これと取組まなければならない。
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