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植草甚一WORKS3気になる男優たち、そして映画界の動向
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エンタメ
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「赤い河」のモンゴメリー・クリフト物語

『植草甚一WORKS3気になる男優たち、そして映画界の動向』
[著]植草甚一 [発行]近代映画社


読了目安時間:10分
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子供の頃から芝居好き


 モンゴメリー・クリフトが十三歳のときであった。冬休みになったので、フロリダの叔父のところへ、兄妹と一緒に遊びにいった。そのときサラソタの町では地方劇団が「良人の行い」という芝居を打っていた。クリフトは劇団の人と仲よしになって、楽屋へ遊びにいったり、舞台の袖から芝居を眺めたりしていたが、ある日のこと、通行人になって出てごらんと言われた。彼はそうした。ただ歩いて上手から下手へと消えるだけであったが、それが面白かった。で、楽日になるまで、同じことをやった。クリフトにとって、舞台が病みつきになったのは、このときからである。

 彼の家は株屋であった。ネブラスカ時代から裕福だったので、しがない役者稼業などで世渡りする必要は少しもなかったのだが、芝居の雰囲気というものは、一度知ったら決して忘れられるものではない。冬がすぎて翌年の初夏となった頃、彼の父親ウィリアム・ブルックス・クリフト氏は、演劇プロデューサーで友達のシーロン・バンバージャーをニューヨークの事務所に訪れ、浮かない顔をしながら、こう言ったのである。
「俺の息子が俳優になりたがってるんだが、どうしたもんだろう」

 ブロードウェイは演劇シーズンを打ちあげ、興行者たちは夏期巡業公演のスケジュールで忙しかった。
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