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僕たちは知恵を身につけるべきだと思う
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第4章 アイデアを実現する

『僕たちは知恵を身につけるべきだと思う』
[著]森田正康 [発行]クロスメディア・パブリッシング(インプレス)


読了目安時間:32分
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「クリエイティブな仕事」には夢ではなく現実が詰まっている
ビジネスにおける創造力の本質

Between ambition and responsibility

「クリエイティブ」という願望とリアル


 この章では、アイデアについて考えてみましょう。

 人はよく「クリエイティブな仕事をしたい」「クリエイティブな仕事をすべきだ」と言いますが、本来クリエイティブとはどんな意味なのでしょうか?

 僕が思うに、クリエイティブという言葉は「人と違ったことをすること」「自分のしたいことをすること」という意味合いで使われていることが多い気がします。

 人と違うことをすること。自分のやりたい夢や希望を叶えること。それによって自分のアイデンティティーを確立すること。

 結果としてそうなることはまったく構わないのですが、しかし、最初からそれを目標に仕事をしてしまうのは違うかなと思います。
「人と変わったことをする」のは、あくまでも手段です。その手段を使って何を達成すべきなのか。たとえば、売上なのか、自社で持っているサービスのユーザー数なのか。

 真の意味でのクリエイティビティーには、必ず目標があります。

 売上をここまで伸ばしましょう。この目標を達成するための最短距離は何ですか?

 それを考えることこそが、ビジネスにおけるクリエイティビティーです。

 たとえば、いい商品とは何でしょうか?

 人に感動を与えるものでしょうか? 貧困にあえぐ人たちを助けるものでしょうか?
「幻冬舎」の社長見城徹氏は、『人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない』(講談社)という本の中でこう言い切っています(すごいタイトルですね……)




   売れた本は、いい本である。しかし、いい本が売れるとは限らない。それだけが真実なのだ。そのことを常に自分に言い聞かせねばならない。(中略)ビジネスマンは、「売れる」という厳粛な事実に対して、どこまでも謙虚にならなければならない。



「サイゼリヤ」の創業者である正垣泰彦氏も『おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ』(日経BP社)という本で同じ趣旨の話をされていましたが、それがたとえどんなものであれ、「売れている」ということは、人から支持をされているということ。必要としている人がいるということです。

 ケータイ小説であれ、ドロッドロの濃厚豚骨スープのラーメンであれ、タイ古式マッサージであれ、関係ありません。商品やサービスというのは、必要としている人のためにあります。

 会社組織には、売上と利益を出すという義務があります。会社にそういう義務があるということはつまり、会社で働く社員にも同じく義務が課せられるということです。

 ちょっと厳しいことを言えば、それが納得できないなら、「売上や利益じゃなくて他にやりたいことがあるんです」と言うのなら、自分がリスクを負って起業してやるべきでしょう。

 しかし会社という傘に入り、「○○の社員です」という肩書で仕事をしながら「僕はこういうことがしたいんです」と言うのは、ちょっと違うんじゃないかと、世の経営者の方々はそういうことがおっしゃりたいんだと思います。

 会社から与えられている仕事をこなし、結果を出すことが義務。それがあっての「自分のやりたいこと」です(逆に、結果をいつも出しているのであれば「これやりたいです」と言った時の意見も通りやすくなります)

 つまり、やりたいことをやるには少なくとも次の3つのことが挙げられます。




  1.本当にやりたいことがあるなら、目の前の仕事でも結果を出すこと

  2.会社という組織の中で働くということを理解すること

  3.リスクを負わない人間にやりたいことはできないという前提を知ること



「自分の好き勝手にやりたい」という願望を、「クリエイティブ」などという言葉でごまかすのは、逃げだと僕は思います。人と違ったことをしたいのであれば、会社員としてではなく、個人的な活動として行うことができます。少なくともそれくらいの姿勢がなければ、やりたいことで食っていけるような甘い世界ではありませんし、「ちょっと変わった人」「ちょっと変わったことをしている人」くらいでは、お金はもらえないのです。

 と、随分シビアなことを言ってしまいましたが、やはりビジネスには合理性や経済性がなければなりません。


センスがいいだけじゃダメなんです


 僕自身は「売れる商品がいいものか」と言えば、決してそれだけではないと思っています。ですが一方で最低限、売上目標などの数値をクリアできるものでないとビジネスとして成り立たないという意味では納得できます。

 世の中で活躍している人、ビジネスとして結果を出せる人は、大きなロマンとともに、ビジネスマンとしての筋を通して働いています。

 たとえどんなにアイデアが優れていたとしても、実現しないのでは意味がありません。
『トム・ソーヤーの冒険』を書いたマーク・トウェインは、一度事業で失敗して破産しているそうです。

 ある時、トウェインの元に「完成間近なんです」とオシャレな植字機を持って来たおじさんがいました。トウェインはそのデザインに一目惚れし、「これは売れる!」と思っておじさんに投資をしたそうです。

 しかし、植字機はいつまで経っても製品化されません。結局、植字機はその後10年以上も完成することはなく、投資していたトウェインは破産してしまいました。

 つまり、そのおじさんは「センスがあって機械いじりが大好きで凝り性」だったのですが、「ここまでにリリースしていくらの儲けを出せるか」を考えるビジネスマンとしてのセンスはなかったのです。趣味の延長線上で開発をしていたので、結果がついてきませんでした。

 一方、同じ時代に活躍していたエジソンやフォードといった発明家は、ただ「このアイデア最高だろ」と言っていたのではありません。
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