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データ分析できない社員はいらない
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ビジネス
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はじめに

『データ分析できない社員はいらない』
[著]平井明夫 [発行]クロスメディア・パブリッシング(インプレス)


読了目安時間:6分
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 仕事をしていると必ず目にする売上、在庫、顧客リスト、会計などのさまざまなデータ。種類に違いはあれど、ほぼ毎日のようにこれらのデータを扱い、仕事をしているという人も多いでしょう。

 私たちはなぜ、これほど多くのデータを仕事で使っているのでしょう。

20年前からデータ分析の重要性が高まってきた

 本書の執筆陣は、いずれもIT業界のコンサルタントとして長年にわたり、「ビジネス・インテリジェンス」と呼ばれるデータ分析システムの導入に携わってきました。

 なにやら聞きなれない言葉と思った人もいると思いますが、この言葉は1989年に当時米国の市場アナリストであったハワード・ドレスナー氏が提唱したもので、簡単に言うと、「専門家に頼ることなく、社内の誰もが会社内に蓄積されたデータを使用し、さまざまな分析を行い、経営に生かすことができるようにする仕組みづくり」です。

 20年前の当時から、これからはデータ分析が会社にとって重要になり、それを行う社員の生産性の向上が会社の成長を大きく左右するようになる、という見通しがあったのです。

 以来、会社ではデータ分析を支援するシステムの導入が年々進んできました。

 とはいっても、システムを導入したすべての会社がどんどん成長しているかといえば、そんなことはありません。

データ分析がうまく生かされていない理由

 では、うまくいっている会社とうまくいっていない会社の差はどうして生まれるのでしょうか?

 その理由には、2つの側面があります。


 ひとつには、システムを活用すべき社員がデータ分析に対してモチベーションを感じられず、スキルを磨こうとしなかったという問題があります。
「自分の仕事じゃないし、やっても評価されないから」と思う人がいたり、「どうせ勉強するなら、英会話とか、資格試験とか、結果がはっきり見えるものを選びたい」と考えたり、データ分析に熱意を注ぐ人が少なかったことが挙げられます。

 しかし、会社というものをよく考えてみてください。会社というのは、どんな形であれ社会に貢献し、その見返りとしてお金を得ています。そして、継続して社会に貢献していくために会社は存続していかなければなりません。そのためには利益を出し続ける必要があります。

 であれば、会社に属する私たち社員の仕事の本質は、会社に利益をもたらすことです。つまり、業績向上のためのデータ分析スキルに磨きをかけることは、経営環境の厳しい昨今、個人として生き残るために必須であるといってもいいのです。

 ところが、データ分析をきちんと学んだ人は少なく、データを毎日のように使い仕事をしているという人でも、残念なことにデータの表面的な部分しか見えていないということは多くあります。

 この本では、業績を上げるための数字の見方を養うことができます。データは視点を変えて見ると、導き出される結果が変わります。ぜひ、見るべきポイントを学び取っていただけたらと思います。


 そして、データ分析がうまく生かされないふたつめの側面には、データ分析の重要性を感じながらも、結果ばかりを求め、仕組みづくりや社員の労力に目を向けない経営者側の問題があります。

 ここ数年のような不況下では、データ分析のニーズは高まる傾向にあります。特に、経営者は「予算管理」「業績管理」「見える化」「KPI (Key Performance Indicator)」といったキーワードに対して強い興味を持っています。

 しかし、自らが発する「あらゆる数字を見えるようにしろ」という漠然とした号令によって、分析を実際に任される担当者との間に深い溝ができてしまい、業績向上にはつながらないのです。

 このような漠然とした指示の仕方では、分析結果をどう見せるのかというアウトプットのイメージができないばかりか、そもそも何が目的でデータ分析するのかさえもわかりません。

 経営者はデータ分析の過程に対してもっと理解を深め、社員のデータ分析業務にしっかりとした目的・目標を与えることが必要です。そうした上で、目的・目標に見合ったデータ分析業務をする社員により高い評価を与えるべきなのです。

 このような仕組みができている会社は多くありません。しかし、だからこそあえて社員として経営者に対して積極的に情報を出していくべきではないでしょうか。

 現在のような先行き不透明なご時勢を盲目のまま突き進むというのは、コンパスを持たずに大海原に船出するようなものです。経営者は会社の今後を決める大事な意思決定の際には、必ず指標となるものを必要としています。

 その指標となるものを導き出すのがデータ分析です。

 これからは経営者として会社の生き残りを考えたとき、あるいは、社員として会社の中での生き残りを考えたとき、もはやデータ分析を敬遠していては、生き残る可能性を自ら狭めていることに気づく必要があります。

 本書は、積極的にデータ分析に取り組む姿勢に目覚めた人に向けて執筆しました。今までに多数出版されてきた「データ分析方法の解説本」、「Excel操作本」と比べて以下の特長があります。

データ分析の目的をはっきりさせていること

 本書では、さまざまなデータ分析手法を解説していますが、あくまでも企業の業績を向上させるという目的のためにデータ分析を行うという観点で書かれています。

 そのため、「売上を増やすためのデータ分析」「コストを減らすためのデータ分析」「在庫を最適化するためのデータ分析」「利益を管理するためのデータ分析」という4つの章で整理して、解説しています。また、分析手法としては1つであっても、目的が異なる場合、それぞれの目的に応じた使用方法をそれぞれの章で個別に解説しています。

すぐに会社の中で生かせる、実戦的であること

 個々のデータ分析手法を解説するだけでなく、各章で「ケーススタディ」として、複数のデータ分析手法を組み合わせて行う、実践的なデータ分析業務の解説をふんだんに取り入れています。

 また、第6章では「営業部門」「マーケティング部門」「調達・在庫部門」という、データ分析にかかわりの深い部門の担当者を想定したデータ分析シナリオと、その結果のレポート作成方法について解説しています。

 そして、最後に付録として「Excelを使ってデータ分析をやってみよう」を追加しました。

 ここでは、Excelを使用するいくつかの分析手法を理解するために、「ピボットテーブル」と「ソルバー」の2つの機能に絞って、最新版のExcel2010の操作方法を解説しました。他の一般的なExcel機能や、Excel2010以外のバージョンの操作方法については、他のExcel操作本を参照していただきたいと思います。

 本書の執筆は、東日本大震災後、社会的にも経済的にもあまり明るいニュースのない中で進められました。本書が、データ分析に携る経営者、社員の方々のモチベーション向上に一役買い、ひいては、日本の社会と経済が元気を取り戻す一助になることを願ってやみません。
2011年8月
著者一同
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