一見、平穏に過ぎていく私たちの毎日。科学文明の発達のおかげで、便利で快適になった現代の生活。だが、科学文明時代だからこそ、機械やコンピュータを過信するあまり、起こりうる恐ろしい出来事がある。また、自分には関係ないことだとタカをくくっていると、はまりこんでしまう不気味な出来事がある。
平凡な日常生活の隣りに、思いもよらぬ暗闇が、大きな口を開けてあなたを待ちかまえているのだ。そこにはまりこんだとき、あなたは一体どうするだろうか。
たとえば、あなたが毎日のように飲んでいる清涼飲料水の原液タンクに、工場作業員の腐乱死体が浮かんでいたとしたら……。また、誰もいるはずのない換気扇の奥から、誰かがあなたをみていたとしら……。
ここでは、こうした身のまわりで本当に起こったゾッとする出来事を集めてみた。幽霊の話よりもはるかに不気味で、背筋が凍りつく恐怖を存分に体験してほしい。だが、それでいままで見過ごしてきた日常生活の暗闇に、気づいてしまうことになるかもしれない。そして……、つぎはあなたの番かもしれない……!
片桐常夫