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植草甚一WORKS6イタリア映画の新しさを伝えたい
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エンタメ
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オーストリア映画独特の重厚な演出の「白夜の果てに」

『植草甚一WORKS6イタリア映画の新しさを伝えたい』
[著]植草甚一 [発行]近代映画社


読了目安時間:8分
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 グスタフ・ウィッキイ監督の「白夜の果てに」を見ていると、最初いくつかのシークエンスでは、場面が固定しがちなので、まだるっこしい感じが確かにする。また場面のつながりによる演出のしかたが単純であるため、やはり十年前の映画というのはいま見るとたいして価値がないと思ってみたりする。だが、そのあとでやがて、というよりはむしろ急激に、あたかも暗い水面で大波がうねり始め、それが打ち寄せるのを、じっと見守り、見送っているような一種こう心を奪われるような不安と陶酔とが混じった気持に陥らせていく。

 だから終り近くなるにつれ、こう考えないではいられなくなる。『ドイツ映画、いやオーストリア映画には、こういうふうな悲劇的シチュエーションをえらんで、ドッシリと強く人間の感情を打ち出していくよさは、もうなくなってしまった。このようなクラシックな技巧の伝統は、それを受け継いでいくだけの若くて才能のある監督が出なかったために、ついに失われてしまったのだ』と。
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