UFOの飛来は、もはや当たり前の光景
メキシコでは、ほとんど毎日といっていいほど頻繁にUFOが現れ、各地の住民たちによって、目撃されているという。
なぜ、メキシコにばかりUFOの出現が多いのだろうか?
長年の友人で、地元テレビ局のプロデューサーでありUFO研究家としても名高い、ハイミ・マサンを、久しぶりに訪ねた。ギョロリとした目と黒いひげに覆われた誠実そうな顔、やや猫背だが頑健そうな体をしたハイミが、相変わらず人なつこい笑顔で迎えてくれた。彼は、もう44〜45歳になるだろうか。ここメキシコでは、かなりの有名人だ。
「このところ、とくにUFOが盛んに現れていて、去年の中ごろから今年のはじめまでで何百件……、いや、ひょっとすると1000件以上の目撃報告があるんです。このメキシコ・シティをはじめとして、グアダラハラやアリスコ州など、ほぼメキシコ全土に及んでいます。
これがいったいなぜなのかは、もちろんわかりませんが、どうもその現れ方を見ると、わたしたちに、自分たちの存在を知らせようとして、デモンストレーションしているとしか思えないふしがあるのです」
スクリーニング・ルームで見せてくれたUFOの動きは、なるほどと思わせられるものが多かった。晴れた青空をバックに、2機のUFOが互いに追い駆けっこをしているように、1機が先行し、後続のUFOがそれを追い越したり、また抜き返したりを続けているものもあれば、UFOが雲の影に隠れたと思うと、また引き返してきて“いないいないばあ”をするように、ちょっと止まったかと思うと、再び雲の中へ入っていくシーン。
なぜか、1機のUFOが2つに分裂し、さらに3つ、4つ、5つと次々に分かれていく不思議なUFOや、1つの大きな球形UFOから、まるで金魚が卵を産むように、ポロポロと小さなUFOが飛び出てくるもの等々。
しかもそれは、街をゆく大勢の市民に目撃されていて、てんでに双眼鏡で覗いたり、指さして興奮して躍り上がったりしている。大通りでは、車があちこちで止められ、交通渋滞を引き起こしている。その整理に当たっている警官も、ポカンとUFOを見上げているといった具合。
テレビ局のアンテナの上にもUFOが現れ、ときどき光を発して旋回している。それを見上げるテレビ局の職員たち。カメラを構える者、ビデオカメラを取りに走る者と、てんやわんやだ。
なかでも圧巻なのは、何十機ものUFOの大編隊が白昼、ゆっくりと上空を移動していく様子。それが、何日にもわたって撮影されているのだ。
それらは、何かを伝えようとしているのだろうか? 象形文字のようなかたちや、動物を思わせるかたち、アルファベットのようなものなど、千差万別なのだ。