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自己暗示術
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生き方・教養
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まえがき

『自己暗示術』
[著]多湖輝 [発行]ゴマブックス


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 四年まえに『心理トリック』を書いて以来、『言葉の心理作戦』『ホイホイ勉強術』『子どもの頭をよくする本』など、ゴマブックスより何冊かの本を世に問うてきたが、そのたびに、読者の方がたから、私自身驚くほどの反応をいただいた。さまざまなお便りのなかでも、いちばん強く印象に残っているのは、「先生の本を読んでから、人まえで話す自信がつきました」とか、「劣等感がウソのように消え、入試に合格できました」といった、感謝の手紙である。


 私は、先にあげた本の中で、人間関係をスムーズにするためのちょっとした言葉の工夫、楽して勉強の能率をあげる環境のつくり方などを紹介しただけなのだが、読者の皆さんは、それらの方法の持つ具体的な効果以上に、自分の生き方や考え方を見直す何物かを感じとってくれたようである。それが結果として、劣等感を吹きとばし、入試に成功させる原動力になったのだ。これは、言ってみれば、自分で自分の心に働きかける「自己暗示」の効果である。


 おそらく、読者の皆さんは、その効果を、自己暗示と知らずに受けとめていたのだろうが、私はいまさらのように、その心理学的メカニズムの威力に驚かされた。と同時に、それなら、ひとつ「自己暗示術」に焦点をしぼって、より直接的に、読者の皆さんの要望にこたえてみてはどうかと考えた。それが、私がこの本を書こうと思った直接のきっかけである。


 すでにご存じかもしれないが、暗示には、自分で自分の心に働きかける自己暗示と、他人の言葉や態度に影響を受ける他者暗示がある。たとえば、一度(うるし)にかぶれてひどい目にあった人は、漆の葉に触れただけでも、皮膚に異常を起こすというのは、自己暗示の例である。むやみに薬をほしがる人に、うどん粉をよくきく鎮痛剤だと言って与えたら、即座に頭痛が治ったというのは、他者暗示の効果である。


 このように、自己暗示にしろ他者暗示にしろ、どちらも使いようによっては、プラスにもマイナスにも作用する両刃の剣になりかねない魔力を秘めているが、なかでも注意しなくてはならないのは、マイナスの面に働く自己暗示である。とくに、「人は、悲しいから泣くのではなくて、泣くから悲しくなるのだ」という有名な言葉があるように、世の中の不安や劣等感に悩む人たちには、自分はダメだと思うことで自分にマイナスの自己暗示をかけ、ますますダメになってしまうという悪循環に陥っているケースがじつに多いのだ。


 この悪循環を断ち切るためのもっとも効果的な方法は、ほかでもない、同じ自己暗示をプラスの面に作用させることである。冒頭でお話しした感謝の手紙も、じつは、私の本がきっかけとなって、読者の心の中で無意識のうちに、マイナスの自己暗示の悪循環をプラスの自己暗示で断ち切ることができたからにほかならない。


 世の中には、自信回復のためと称して、さまざまな人生論や宗教書の類が氾濫しているが、この本でご紹介する自己暗示術は、そうした精神論や根性論とはまったく異なっている。自己暗示とは、だれもが持っている心理的なメカニズムを徹底的に利用する科学的な技術だからだ。こう言うと、何かしちめんどうくさい手順とかルールが必要な方法のように思う人もいるかもしれないが、よく専門家の指導で行なわれている「自己催眠」などとはまったく違って、だれにもすぐできるのが、この自己暗示術の特徴でもあるのだ。


 この本では、こうした自己暗示術の特徴をさらに生かし、いつでもどこでもあらゆるケースに活用できるように、日常生活の中のいくつかの重要なポイントに焦点を絞ってみた。この本によって、あなたの眠っていた能力が目ざめ、仕事、勉強、人間関係に自信がモリモリわいてくることを願ってやまない。



 昭和五十年八月十一日

()()(あきら)

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