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燃えさかる野火

『怪奇現象』
[著]新倉イワオ [発行] 河出書房新社


読了目安時間:14分
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・このままでは山火事になる!


 山口県の中嶋修治さんは、なんとも珍しい現象を体験している。

 中嶋さんは、住まいを県内のH市にかまえているのだが、不動産としてY市郊外にも農地と宅地を所有していた。かつては中嶋さんの実家があった所だが、今は誰も住んでいない。不思議な霊現象は、そのY市の土地で起きたのである。

 四月のある夕方、Y市に住む親戚から、中嶋さん宅に電話がかかってきた。所有の農地の草焼きを、早くしたほうがよいのではないかというのである。中嶋さんは、そうひんぱんにその土地を訪れるわけではないから、季節柄、雑草がそちらこちらに生い茂り、伸び放題の状態になっていたためであった。

 その農地の一部に、中嶋さんの実家が空き家のまま残っており、数か月前までは若い夫婦が借家人として住んでいたが、その若夫婦も転勤で引っ越してからは、管理かたがた時おり掃除に訪れる程度で、手入れらしい手入れはされていなかった。春先の雑草は、ここぞとばかり天にむかって生長していたのである。

 農地のほうはほとんどが田んぼで、そのまま放置しておくと雑草の処理があとあと大変だからという、親戚からの忠告だった。

 親切な親戚からの一本の電話が、信じがたい霊体験につながることになろうとは、まったく考えてもみないことだった。

 翌日、午前八時三十分、中嶋さんはさっそく、Y市の土地にむかって出発した。

 H市の自宅から車で約三十分。軽くひと仕事と考えていたが、雑草はかなりはびこっていて、人間の背丈ぐらいの高さに達している。

 田んぼの中には電柱があり、そのあたりの草刈りをすませたあと、予定どおり、一挙に雑草を処分する方法、つまり田んぼ全体を焼く作業にとりかかった。
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