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お礼に来た死者

『怪奇現象』
[著]新倉イワオ [発行] 河出書房新社


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・帰省目前の事故


 冬の間じゅう、家族と離れて東京で働いてきた出稼ぎ労働者たちも、春が近づけば故郷に戻れる日も間近になる。

 佐藤一男さん(三十八歳)が今でも忘れられない、あの事件が起こったのも、故郷に帰る日を二週間後にひかえた、春先のことだった。

 佐藤さんと高田徹さん(四十歳)は、青森県のある村からいっしょに上京し、同じ建築現場で働いていた。

 二人が出稼ぎをはじめたのは、五年前のこと。半年近くも雪に埋もれる村の生活に嫌気がさしていたのと、経済的な理由からである。同じ村から、ほかに数人ほど東京に働きに出てきていたが、二人は「馬が合う」とでもいうのだろうか、年上の高田さんが何くれとなく佐藤さんの面倒をみながら、ほとんどいっしょに行動していた。
「一男、あんまり無理すんなよ」

 材木をかついで運んでいる佐藤さんに、高田さんが声をかける。
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