読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

12/21に全サービスをRenta!に統合します

(2021/12/6 追記)

犬耳書店は2021年12月21日に、姉妹店「Renta!(レンタ)」へ、全サービスを統合いたします。
詳しくはこちらでご確認ください。

0
100
kiji
0
0
1033643
0
不況でも売れるモノは売れている!
2
0
1
0
0
0
0
ビジネス
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
8 新種の「ヨーグルト」が次々に当たる意外な理由って?

『不況でも売れるモノは売れている!』
[編]現代ビジネス研究班 [発行] 河出書房新社


読了目安時間:19分
この記事が役に立った
1
| |
文字サイズ

●テレビ、広告、口コミetcにうまく乗せたら…


桃の天然水――発売元JTが、莫大な広告費をかけられたワケ


 JT(日本たばこ産業)に「飲料部門」があるのをご存じだろうか?

 あまり知られていないようだが、いまさかんにテレビコマーシャルを行なっている機能性飲料『セノビー』や缶コーヒーの『Roots』は、じつはJTの飲料なのだ。

 一九九八年に発売され、ヒットした『桃の天然水』もそのひとつ。「それって、どういう飲み物だっけ?」という人も、当時人気絶頂だった華原朋美が「桃の天然水は、なんだかヒューヒューです」と、とぼけた調子でつぶやくCMといえば、思い出すだろう。

 もともと同商品は、缶入り飲料として自販機で売られていた。テレビCMを打たないで販売していた九七年の売り上げは、一年間でようやく一七〇万ケース。

 ところが、缶からペットボトルにリニューアルして売り出したところ、発売からたった一か月で一四〇万ケースを売り切る大ヒット商品となった。

 むろん、同商品が売れた理由の根本は、おいしかったからだ。それまで「桃味」といえば、『ネクター』のようなどろどろ系ドリンクしかなかった。そこに、白桃のジューシーな果汁に天然水を加えたサッパリ味は、「新しいね!」と人気を呼ぶことになったのである。

 ただし、桃の天然水が売れた最大の理由は、莫大な宣伝費をかけたことといわれている。桃の天然水には、なんと三〇億円もの広告費が投じられたのだ。これは飲料業界では、破格の金額だ。

 なぜ、そんな大金を、たばこメーカーが“サイドビジネス”の飲料に投じたのか? と思ったら、そこには裏事情があった。

 JTでは、年々高まる禁煙ムードの流れを受け、九八年四月から“本業”のたばこの広告を自粛(じしゅく)したのである。自主規制の内容は「未成年者や女性が読者となる雑誌では、広告を行なわない。テレビ・ラジオ等の電波媒体(ばいたい)では、たばこの銘柄名の広告を自粛する」といったもの。

 つまり、それまでたばこの宣伝費に使っていた予算を、この桃の天然水にドカンとつぎ込み、その結果、爆発的ヒットにつながったのだ。

ベイブレード――テレビ放映されなければ、大ヒットはなかった?!

「なるほど“ベイゴマ”か、いいところに目をつけたもんだ」――そう思った人も多いだろう。

 たしかに、昔から男の子はベイゴマに熱中してきた。時代が変わっても、ベイゴマには男の子を()きつける魅力があるはずだ。それを現代の技術で、よりゲーム性の高い、コレクター心をくすぐる玩具に仕上げれば、売れないわけがないではないか……。

 ところが、この『ベイブレード』、最初はあまりパッとしなかったのだ。

 ブームに火がついたのは、二〇〇一年のはじめ、アニメ『ベイブレード』の放映がはじまってからのこと。発売から、じつに一年半を経過したあとだった。

 このベイブレード、そもそも最初から、コミック雑誌『コロコロコミック』、ゲームメーカー・ハドソン、玩具(がんぐ)メーカー・タカラの共同開発商品だった。正確にいえば、キャラクターを共同開発して、それを主人公にコミック雑誌に連載する。その玩具をタカラが開発するというプロジェクトだ。

 ベイゴマを使うことは最初から決まっており、過去に『ビーダマン』をヒットさせたタカラの発案だった。

 タカラの開発チームは、子供たちが自分でベイブレードを改造できるという、キーになる仕組みを、苦心してつくりあげた。この仕組みと、子供たちの座右(ざゆう)の書『コロコロコミック』連載の効果で、そこそこは売れた。
この記事は役に立ちましたか?

役に立った
1
残り:7996文字/本文:9469文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次