食品の保存・寿命の勘違い
賞味期限切れでも、すぐに捨てない
加工食品の賞味期限は、メーカーが味と品質を保証した期間のこと。「この期間内なら、“おいしく”食べられますよ」という意味だ。メーカーにすると、期限内に問題がおきると、大きな信用問題になるため、万全を期して、賞味期限は短めに設定されている。
だから、賞味期限にそれほど神経質になる必要はない。1日か2日、賞味期限を過ぎていたとしても、すぐに食べられなくなるわけではないのだ。
自分の鼻で異臭があるかどうか、目で変色があるかどうかを確かめ、そのうえで捨てるか食べるかを判断すればいい。
賞味期限を少し過ぎたからといって、ゴミ箱に直行というのは、非常にもったいない話だ。
冷凍保存にも限度がある
市販の冷凍食品にも期限があるわけで、急速冷凍できない家庭用の冷凍庫で、しかも扉をひんぱんに開け閉めしていては、冷凍した食品にも“期限”が生じるのは当たり前のことだ。
冷凍したからといって、決して半永久的に保存できるものではないのは、今や常識である。
品質に変わりなく、冷凍したものがおいしく食べられる期間は、肉や魚で2〜3週間、揚げ物は1〜2週間、野菜は1か月というのが目安。
「そのうち食べるだろう」と、残り物を何でもかんでも冷凍し、冷凍してあることに満足しても節約にはならない。冷凍して食べなければ、電気代などますますムダが増えるだけだ。
冷蔵庫に入れてはいけない野菜もある
たとえば、さつまいもやバナナは、常温で保存したほうが長持ちする。冷蔵庫に入れると、かえって水っぽくなって腐りやすくなるのだ。
子供がいも掘りに行って大量にさつまいもを持って帰ってきたときなどは、ベランダか庭に新聞紙を広げ、さつまいもをその上で“日光浴”させるといい。すると、さつまいもの甘味が増すうえ、日持ちもよくなる。
そのあとは、新聞紙にくるんで冷暗所に保管。そうすると、1か月くらいはもつようになる。
もやしは買ってすぐに冷蔵庫に入れない
安くて栄養があって、いろいろな料理に使えるもやし。ただし、傷みやすいのが玉にキズだ。買ってきて2〜3日もすると、冷蔵庫の中で、水分が出て悪臭を放ちはじめる。
もやしを上手に保存するには、まず熱湯をかけ、その後密閉容器で冷蔵すること。だが、この方法でも5日間が限度だ。
みかんを重ねて置いてはいけない
みかんは一つが傷んでいると、その周囲のものもすぐに腐ってきてしまう。そこで、箱入りでも袋入りでも、買ってきたらまず腐ったものがないかチェックすることだ。
そのとき、みかんを全部、いったん箱や袋から出して、風に当てることも必要だ。その後、みかんどうしが重ならないようにして冷暗所に保存するのがベスト。みかんを重ねて置くと、お互いの重みで傷みやすくなってしまう。
また、食べきれないときは、自家製の“冷凍みかん”にするという方法もある。みかんをジューサーにかけ、冷凍しておくと、シャーベットのようにして味わうことができる。
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