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映画で読むアガサ・クリスティー
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エンタメ
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第二章 テレビ作品

『映画で読むアガサ・クリスティー』
[著]北島明弘 [発行]近代映画社


読了目安時間:45分
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1930―1960年代


 クリスティーの小説が初めてテレビで放送されのは381123日のこと。『ナイチンゲール荘』をフランク・ヴォスパーが脚色した舞台台本に基づく"Love from a Stranger"がそれで、テレビ受像機が普及しておらず、北ロンドンのアレキサンドラ・パレスにあったBBCスタジオからの電波の出力も弱かったので、ロンドン市内の人しか見られなかった。新妻にエドナ・ベスト、妻殺し犯にバーナード・リーが扮していた。90分の生放送番組。47年5月25日にも同じ題材に基づく75分版がジョイ・ハリントン、ヘンリー・オスカー主演で放送。同年の1021日には30分番組の"Three Blind Mice"が放送された。

 49年には英米で『検察側の証人』が競作され、まず6月10日にBBCで、1031日にアメリカのNBCが「シヴォレー・テレ・シアター」枠で放送した。同じ年の8月20日、土曜の夜8時半から『そして誰もいなくなった』に基づく"Ten Little Niggers"をBBCが放送。ケヴィン・シェルドンが演出した90分番組。ブルース・ベルフレイジ(ローレンス・ウォーグレイヴ判事役)、ジョン・スチュアート(アームストロング医師役)、ジョン・ベントリー(ロンバード役)、ホームズ役で知られるアーサー・ウォントナー(マッケンジー将軍役)、サリー・ロジャース(ヴェラ役)らが出演。小説ではなく、演劇の方のエンディングを使用している。テレビ放送揺籃期ということで、いくつかの失敗があった。背景画が落ちてきたり、刺殺されたマッケンジーをカメラがかなり長く映していて、もういいだろうと思ったウォントナーが立ち上がり、ポケットに手をつっ込んで歩き去るのまで撮影されていた。ちなみにウォントナーは舞台版の地方公演で判事を演じている。

 59年1月13日には、ITV(BBCと並ぶイギリスの放送網で、BBCと違ってCMも放送する)がドラマ・シリーズ「ITVプレイ・オヴ・ザ・ウィーク」の一つとして"Ten Little Niggers"を放送している。脚色はロバート・メロンソン。

 50年代に入ると、アメリカのアンソロジー・ドラマ番組で、クリスティー作品が次々に映像化された。50年には「ファイアサイド・シアター」枠で『黄金の玉』、「クラフト・シアター」枠で『ナイルに死す』、「デンジャー」枠で『検察側の証人』、「ナッシュ・エアフライト・シアター」枠で『婦人失踪事件』、52年の「サスペンス」枠で『赤信号』、53年の「ラックス・ヴィデオ・シアター」枠で『検察側の証人』といった具合だ。

 561230日にはNBCの「グッドイヤー・テレビ・プレイハウス」枠の1編として"A Murder Is Announced"が放送された。『予告殺人』をウィリアム・テンプルトンが脚色し、ポール・スタンリーが監督した1時間ドラマだ。ミス・マープルを演じたのはイギリス人のグレイシー・フィールズで、ほかにジェシカ・タンディ、ロジャー・ムーアらが出演している。ニューヨーク・タイムズの批評は、「昨日4チャンネルで放送したグッドイヤー・プレイハウスのミステリーはフーダニット(誰がやったか)ではない。むしろホワイ(なぜ)だ。たとえば、なぜジェシカ・タンディやグレイシー・フィールズがこんな粗雑なメロドラマにかかわったのか?」と辛口であった。

 59年1月18日にNBCが"Ten Little Indians"を放送した。1時間の生番組で、バリー・ジョーンズが判事、ロムニー・ブレントが医師、ニナ・フォックがヴェラを演じている。CBSの「ジェネラル・エレクトリック・シアター」枠で62年4月1日に"Hercule Poirot"が放送された。『ミスタ・ダヴンハイムの失踪』を半時間のドラマにしたもので、マーティン・ゲイベルがポアロ、ニナ・フォックがダヴンハイム夫人を演じていた。

西ドイツ、デンマーク、フランス作品


 西ドイツでもクリスティー作品が多数テレビ・ドラマ化されている。54年4月13日に『三匹の盲目のねずみ』に基づく"Die Fuchsjagd"、56年8月19日に『蜘蛛の巣』に基づく"Das Spinnennetz"、57年6月26日に『ナイチンゲール荘』に基づく"Ein Fremder kam ins Haus"が放送された。『ナイチンゲール荘』は6712月5日にも"Ein Fremder Klopftan"として放送。クルト・フリューが監督、ホルスト・クロイスが脚色し、ゲルトルート・クッケルマン、ハインツ・ベネット、ルドルフ・クリーグが出演。69年7月5日にZDF(第二ドイツ・テレビ)で放送された"Zehn kleine Negerlein"は『そして誰もいなくなった』をハンス・クェストが監督したもので、フリッツ・ペーター・ブッハが脚色。「FBI秒読み3…2…1」(66)のイングリッド・カペルがヴェラ役。クェストは701121日にZDFで放送された"Mord im Pfarrhaus"も監督。
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