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かなりHな大疑問
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雑学
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6 “妊娠”というミクロの謎を探る

『かなりHな大疑問』
[編]博学こだわり倶楽部 [発行] 河出書房新社


読了目安時間:22分
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――精子が一途に卵子をめざす、そのカラクリとは


初潮がくれば、女性はすぐに子供を産める?


 女性が初潮を迎える年齢は九〜一四歳ごろ。「これで一人前の女だ」と、昔は赤飯を炊いて祝ったものだが、実際は初潮があっても、すぐに子供が産める体になったわけではない。

 女の子は一〇歳ごろになると、脳下垂体(のうかすいたい)から性腺刺激(せいせんしげき)ホルモンがさかんに分泌(ぶんぴつ)されるようになる。その結果、卵巣(らんそう)中の原始卵胞(らんぽう)が発育し、エストロゲンと呼ばれる卵胞ホルモンが分泌されるようになる。しかし、この段階では、まだ卵胞が受精可能な成熟卵には成長しておらず、排卵はされない。

 一方、子宮のほうはエストロゲンが分泌されると受精態勢を整えることになる。そして、大人の月経と同じように一定期間待機して受精がないとなったら、その態勢が解かれ、それが「初潮」となる。しかし、排卵を伴わない「無排卵性月経」なので、これでは妊娠はできない。

 この無排卵性月経は二年くらい続くのがふつうで、人によっては数年間続くこともある。また、この時期には月経周期も不安定で、初潮から次の月経を迎えるまで何か月も間があくこともめずらしくなく、なかには一年近く月経が見られないこともある。

 こうした無排卵月経の時期を終えると、ようやく成熟卵が排卵されるようになり、そこで初めて、女性として子供を産める体に成長するのだ。

“一発”で、二〜三億の精子が発射されるわけ


 女性の卵子がつねに一つなのに対して、男性の精子はすさまじい数である。一回の射精で放たれる精子は、多いときは三億にものぼる。それなのに受精に至るのはわずか一匹の精子であり、あとの億単位の精子は途中で討ち死にとなる。

 ずいぶんと無駄に見えるが、これは一匹の精子が生き延びるためには、必要な数でもあるのだ。精子がめざす卵子にたどりつくまでの道のりは、ハンパな難路ではない。一難去ってまた一難の世界で、まずは(ちつ)の奥に位置する子宮の入り口の子宮頚(けい)管で、全滅の危機が待っている。ふだんここで分泌される粘液(ねんえき)は酸性になっていて、精子を殺してしまうのだ。排卵期のみアルカリ性となり、精子を通してくれる。

 こうして運よく子宮頚管を抜けて子宮内部に入っても、子宮腔(こう)から卵子までの道は遠い。ここで力尽きる精子も少なくない。

 このあと待っているのは卵管だが、この卵管を通っていくなかで、また多くの精子が息絶え、なんとか卵子にたどりつく精子は、そのうち一〇〇匹といったところである。

 そして、ここからが最後の山である。卵子の外側にある細胞は精子を(はば)むバリアになっていて、一匹や二匹の精子ではとても突破できない。一〇〇匹の精子による総攻撃で、一匹の精子のみがバリアを突破し、受精に成功できるのだ。

 このとき、総攻撃をかける精子が一〇〇匹よりも多いと、今度は多精子受精のため、染色体異常の子供が生まれる危険がある。そうならないためにも、女性の体は強いガードを張りめぐらせているのだ。

精子が一途に卵子をめざす、そのカラクリとは


 ペニスから女性の膣内に発射された精子は、子宮をめざして前進あるのみ、ひたすら突進していく。

 しかし、精子には、目もなければ耳もない。どうやってめざす卵子にたどりつくのだろうか?

 精子は、膣内で明確に卵子に(ねら)いを定めて泳いでいく。精子にこんな芸当ができるのも、じつは前述したように精子が自ら卵子をめざしているのではなく、卵子がたくみに精子を誘導しているのではないかともいわれている。

 ウニやクラゲの受精実験では、そのことが証明されている。ウニやクラゲの精子だけを集めた場合、精子はでたらめに泳いでいるだけだ。ところが、卵子を近くにおくと、精子はいっせいに卵子に向かって泳ぎはじめたのである。

 これは、卵子が何か物質を出して、精子を誘導したからだと考えられ、同じことが人間の体内でも起こっていると推定される。
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