弱り目にたたり目
私たちは悪いことがいくつも重なると「運が悪いなあ」と本当に思い、場合によっては自分の人生すら否定的に考え、死にたくなることすらあります。失恋、死別、事故など、あらゆるものが重なって、その運の悪さに嘆き落胆することが人生の中で何度かあるものです。俗にこういう状態を「弱り目にたたり目」と言いますが、これらは本当に運のみで起こっていることなのでしょうか? それとも怨霊の仕業なのでしょうか? 何か人間の手には負えない神の力が働いて悪運が重なるのでしょうか? 前世で何か大罪を犯したからなのでしょうか?
もちろん、これらの超自然現象は絶対に存在しないとは言いません。しかし、一つだけ言えることは、これらの悪いことの重なりを超自然現象のせいにした場合、乗りきろうという気力が失われてしまうということです。超自然の力で起こっていることなら、一人の人間がどう立ち振る舞ったって変えることなどできないからです。乗りきろうにも、そんな大きな力に逆らえるわけがありませんから、あきらめて悪運を受け入れるしかありません。
ですが、悪運が重なるのは超自然現象でも何でもなく、単なる自然界の法則で起こっているとしたらどうでしょう。