『タモリ学 タモリにとってタモリとは何か?』
[著]戸部田誠(てれびのスキマ)
[発行]イースト・プレス
本は危ない、とタモリは言う。
「活字に対しての『あやしいぞ?』と思う気持ちは、いつもありましたね」[3]
ある本を読んでいた時、その著者が「異様に盛り上がっている」ことに気付いた。ごく当たり前の意見をやけに仰々しく記し、その勢いで、いかにも非現実的な前提を元に論を進めてしまっているのだ。
「だから、途中から、『バカじゃないか』と思うと同時に、『まちがっているけど、本人は、ものすごく盛りあがっていること』が、おもしろくなっちゃって」「最初につまずきはあるんだけど、それにもかかわらず、もう、勇んで、勇んで……! 勇み足、勇み足の連続で」[3]