『タモリ学 タモリにとってタモリとは何か?』
[著]戸部田誠(てれびのスキマ)
[発行]イースト・プレス
ところで、『いいとも』の司会を始めてのち、「タモリは変わってしまった」と評する言説が、一時期少なからず見られた。
たとえば当時、山藤章二はタモリを「『深夜の密室芸人』から『白昼堂々芸人』になり下がった」と批判し、それを受けて初期の『タモリ倶楽部』で作家を務めていた景山民夫もこう語った。
「これを言っちゃうと悪口になっちゃうんですけど(略)前から知ってるタモリに対するイメージと違うことを彼が始めたっていうのは確実に……」「『笑っていいとも!』が始まって一年半ぐらいは、タモリ自身ももとのタモリの部分にかなりしがみついていたんですけども、怖いもんで、毎日、週に五日間、あのオバさんとミーハーのバカな女の子の前に出ると、つまり自分が接してる人間に合わせてるんですね」「とくに、あれは公開ですからねェ。