『タモリ学 タモリにとってタモリとは何か?』
[著]戸部田誠(てれびのスキマ)
[発行]イースト・プレス
タモリフリークであり、『タモリ論』も上梓した作家・樋口毅宏は、小説『さらば雑司ヶ谷』の作中人物に、タモリを「四半世紀、お昼の生放送の司会を務めて気が狂わないでいる人間」と語らせている。「タモリが狂わないのは、自分にも他人にも何ひとつ期待をしていないから」と。小沢健二の『さよならなんて云えないよ』の歌詞「左へカーブを曲がると 光る海がみえてくる 僕は思う この瞬間が続くと いつまでも」を、タモリが『いいとも』で絶賛したという、実際のエピソードに絡めた場面だ。