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本当は怖い日本の風習としきたり
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雑学
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第5章 本当は怖い 47都道府県の風習としきたり

『本当は怖い日本の風習としきたり』
[著]日本の風習としきたり研究会 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:42分
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北海道
死体は家の入り口に埋める!?
生まれ変わる子、あの世へ旅立つ子


 アイヌ民族は、かつて幼子が死ぬと墓には埋葬せず、死体を逆さにして瓶に入れ、家の入口に埋めたという。

 この弔い方は「現世で何も良いことがなかったのに、あの世へ送るのは忍びない」という考えから生まれた。そして、もう一度、この家に生まれてきて欲しいという切なる願いが込められている。

 しかし、妊婦が胎児と共に死んだ場合は、この限りではなかった。

 まず、死んだ妊婦の葬儀を行い、一度墓に埋め、その翌日に墓を掘り返し、妊婦の腹を割いて胎児の死体を取り出したという。そして、妊婦に抱かせて再度埋葬した。これは、妊婦の腹に閉じこめられた胎児は、あの世へ行くことも、生まれ変わることもできないと考えられていたからだ。

◆北海道ひと口民俗学…カムイとイヨマンテ
アイヌの世界では、様々な物にカムイと呼ばれる神が宿っていると考えられている。熊などを殺し、そのカムイを神の世界に送り、豊猟を祈る儀式をイヨマンテという。



青森県
死んだ子のために地蔵を建てる
亡き子を思う親の心が生んだ地蔵信仰


 青森県の津軽地方の農村部では、今でも生活に地蔵が深く関わっている。道沿いには災難や病気の身代わりをしてもらう“身代わり地蔵”が立ち、子どもが生まれれば、成長を祈願する地蔵が立つ。また、子どもが亡くなると、その子のための小さな地蔵を立てる。

 この根強い地蔵信仰の背景には、津軽の悲しい歴史があった。

 津軽には明治の中頃まで、男2人女1人という暗黙の産児制限があったそうで、不運にも生まれてきてしまった制限外の子どもは、首を絞めて殺したといわれる。子どもを絞め殺すことを津軽では「つぶす」と言い、このつぶされた子どもたちを供養する親の心が地蔵信仰を生んだといわれている。

 今も津軽の川倉賽(かわくらさい)の河原地蔵尊には2千体もの地蔵が佇んでいる。

◆青森県ひと口民俗学…恐山の地蔵
イタコで有名な恐山でも、地蔵信仰は根強い。山では死者を弔うために積み上げられた石と、カラカラと回る風車に混じって、何体もの地蔵が悲し気に立っている。



岩手県
葬式を知らせるのは必ず男2人組
先に火葬してから葬儀を行うのが一般的


 岩手県では、葬式を知らせる際、必ず男性が2人1組になって行うしきたりがある。今でも女性が連絡に行くのはタブーとされている。また、葬式が終わった後に親戚と近所の人々が集まり会食をするが、この会食はあらかじめ席順も決まり、招待された人しか出席できない。その招待状を作成し、配布するのも男性の役目だ。

 また、岩手県内では葬式の前に火葬を行うのが一般的だ。県南部の気仙(けせん)地方では、火葬後の遺骨を骨壷に入れず、一度ダンボールの箱に入れて持ち帰るところがある。葬式を行い、改めて正式な骨拾いを行い、骨壷に収めるのだ。また、一般的に行われるような2人で1つの骨を拾う習慣はなく、1人が1つずつお骨を拾って骨壷に入れる。

◆岩手県ひと口民俗学…厄年に行う歳祝い
岩手県では男が42歳、女が33歳になると、集まって厄落としの儀式を行う。これを厄年の歳祝いと呼ぶ。厄落としの儀式が日本で最も盛大に行われているのが岩手県だ。



宮城県
盲目の巫女が地元の幸せを祈る
視力と引き換えに手に入れた力


 宮城県北部にある石巻市唐桑(からくわ)では、今でもオガミサマと呼ばれる盲目の巫女が、縁談や就職、探し物、行方不明者の捜索などの相談に乗っている。オガミサマになるには、経験を積んだオガミサマに弟子入りをして塩()ちや米断ちなど厳しい修行を積み、他の人間には見えないものが見えるようにならなければならない。

 そんなオガミサマの特別な力の中でも、口寄せは特に重要だとされている。これは死者がオガミサマの体に乗り移り、オガミサマの口を使って語り始めるものだ。

 オガミサマは現在でも地域の人々にとって、なくてはならない大切な存在だが、高齢化が進む一方、後を継ぐ者がなかなか現れないという。

◆宮城県ひと口民俗学…カマ神様
カマ神様は、家の台所にあるカマドの神様だ。かつてはどの家にもカマドの近くに神棚が置かれ、柱には鉄でできたカマ神様の仮面を飾られていた。



秋田県
大晦日に「ナマハゲ」がやってくる
働かない怠け者を()らしめる


 秋田県の男鹿(おが)地方に伝わる有名なナマハゲは、大晦日の日に訪れる。鬼の面を着け、出刃包丁を持ったナマハゲは、「泣く子はいねがー(いないか)」と恐ろしい形相で家々を回り、親の言うことを聞かない子どもを懲らしめる。これらは子どものしつけのための風習という説があるが、実はそうではない。

 ナマハゲとはナモミハギが訛ったものだといわれている。ナモミとは、囲炉裏(いろり)に長時間あたっているとできる低温やけどのことだ。怠け者は囲炉裏の前から動かないために、ナモミができやすい。したがってナモミがあるものは怠け者であり、そのナモミを剥いで回るのがナモミハギ=ナマハゲだったという。つまり、ナマハゲは怠け者を懲らしめていたのだ。

 ナマハゲの鬼のモデルははっきりはしていないが、一説によると男鹿に漂流した外国人がモデルではないかと言われている。

◆秋田県ひと口民俗学…ナマハゲの鬼のモデル
恐ろしい形相のナマハゲ。そのモデルはにはいろいろな説があるが、一説には男鹿に漂流した外国人がモデルではないかと言われている。



山形県
一月一日に「アマハゲ」がやってくる
子どもを脅して良い子に育てる


 秋田に隣接する山形県遊佐(ゆざ)町には、アマハゲという行事がある。恐ろしい鬼の面を着けた男たちが、正月に家を訪れ、子どもを「親の手伝いをしないと、山へさらっていく」と脅す。あまりの恐ろしさに子どもは泣き叫び、親の言うことをきちんと聞くようになる。

 鬼の面を着けたり、家々を訪れ子どもを()らしめるなど、秋田のナマハゲと類似点の多い行事で、その名前も似ている。囲炉裏などでできる低温やけどはアマと呼ぶこともあるので、アマハゲの名の由来も同じではないかと考えられている。

 ちなみにこの地域は女鹿(めが)と呼ばれている。この地方には、「男鹿にいた鬼が大きな岩を投げ、落ちた場所が女鹿になった」という言い伝えがある。

◆山形県ひと口民俗学…生きたままミイラに
山形の寺には、即身仏が数多く眠っている。生きたままミイラになるという即身仏は修行を積んだ位の高い僧にだけ許されていたといわれている。



福島県
書き初めを貼ると火事にならない
子どもの書き初めは長生きのしるし


 福島県奥会津地方では、6歳の子どもに必ず書き初めで「火の用心」と書かせる風習がある。書いたものを持って親戚や近所を回ると、大人たちはそれを受け取り、代わりにお年玉や菓子を渡す。そして、書き初めをもらった家は、壁に貼っておくと火事にならないといわれる。

 昔、乳児の死亡率が高かった時代に、自分の子どもが6年も生きられ、こんなに大きくなったという報告を兼ねて、近所を回らせていたことが風習として定着したといわれる。6歳というのは小学校に上がる年齢で、文字を習わせる狙いもあった。この地方は、冬は3メートルを越える雪が積もり、隣の家に行くこともままならない。ご近所付き合いを絶やさないためにもこの行事は行われた。

◆福島県ひと口民俗学…三日とろろ
福島県では、正月3日に三日とろろと言ってとろろご飯を食べる。東京マラソン銅メダリスト円谷幸吉さんの遺書に「三日とろろおいしゅうございました」とあり有名になった。



茨城県
お盆の先祖はみんな綱渡り!?
白装束の子どもが綱を引く


 お盆の風習は地域によって違うが、茨城県つくば市周辺では、盆綱(ぼんづな)と呼ばれる風習がある。

 8月13日、盆の迎えの日に大人たちはワラで大きな縄を編む。
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