『アジア 反日と親日の正体』
[著]酒井亨
[発行]イースト・プレス
ここで近年話題になっているTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)について触れておかなければならない。結論を先に言っておくと、筆者はTPPに大賛成である。ただし、それは経団連などの財界の観点からではなく、アジアを重視するからである。
日本では反対派はTPPを額面通りにとらえ、これを日米間の自由貿易をめぐる交渉であり、日本が米国に押し切られるはずだ、などという先入観や陰謀論で論じている人が非常に多い。