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アジア 反日と親日の正体
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政治・社会
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アジア全域に拡大する嫌中感情

『アジア 反日と親日の正体』
[著]酒井亨 [発行]イースト・プレス


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 日本における中国のイメージは悪化の一途をたどっている。


 外務省が発表する「海外在留邦人数調査」によると、海外に在留している日本人は一二〇万人弱(二〇一一年一〇月一日現在)で、中国には一四万人あまりの日本人が滞在している。しかし、中国人の態度やマナーなどに対して不満が多く、赴任先としての人気度はワースト一位という結果となっている。


 二〇一三年二月一〇日に放映されたTBS系深夜番組「ランク王国」で、渋谷の女性に聞いた結果だとして、一番信用できない国はダントツで中国の六一であり、二位の北朝鮮の一九を大きく引き離していた。


 外務省が毎年実施してきた調査によると、一九七二年の国交正常化以降、一九七八年の日中平和友好条約を経て、八〇年代までの対中感情はきわめて良好だった。それが、一九八九年の(第二次)天安門事件における学生弾圧を機に、悪化するようになった。


 その後も一九九八年一一月に江沢民が日本を訪れ、天皇主宰の晩餐会などで執拗に日本の謝罪を要求したりしたものの、九〇年代までは概して好き嫌いは拮抗していた。それが二〇〇〇年代に入ってからは、〇三年一〇月の西安市で起きた日本人留学生による寸劇に端を発した反日暴動事件(西安留学生寸劇事件)、〇四年七月に重慶で開かれたサッカーのAFCアジアカップでの日本に対する激しいブーイング、〇八年前後に次々に明るみに出た有毒食品事件、一〇年九月に中国軍関係者が尖閣諸島に上陸して逮捕された事件、さらには一二年の反日暴動と、日本に対する敵対行動が相次いだおかげで、日本人の中国に対するイメージはすっかり地に落ちた。日本人はいい意味でも悪い意味でもいったんイメージができ上がるとなかなか変えないところがある。今後中国の態度が改まったとしても、少なくとも一〇年以上は中国に対する日本人の悪印象は好転しないだろう。


 日本人は誤解しているが、これは日本だけが特別に悪化したわけではない。また領土問題も日本と中国だけで起きているわけではない。アジア全体で中国および中国人に対するイメージは、二〇〇〇年代以降急速に悪化しているし、中国の領土紛争も日本との尖閣諸島問題だけでなく、周辺諸国のすべてと発生している。


 日本の一部親中派は、視野が狭いだけなのか、あるいは都合が悪いからか、アジア全体に広がる反中感情や中国が起こすトラブルに目をつむり、たとえば「石原が尖閣購入を言い出したから悪化した」「歴史認識で日本側の反省が十分でないから中国が不満を持っている」「日本人は中国の悪い部分を指摘する前に、自省すべきだ」などと言う人がいる。だがすべて事実に反する。これは後述する。


 日本人でなくても、中国が現在国内で起こしている問題——呼吸するだけで有害なほどの大気汚染(PM25)、重金属による水質や土質汚染、もともと少ない水資源の濫用と乱開発による国土全体の砂漠化、「社会主義国」という建前と裏腹に急速に広がる所得格差、言論・情報統制、秘密主義、労働者搾取、チベットなど少数民族地域という「内的植民地」侵略主義、すべての国民に対する人権蹂躙——を見れば、中国のイメージは悪化して当然であろう。



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