『アジア 反日と親日の正体』
[著]酒井亨
[発行]イースト・プレス
台湾政治は日本の小選挙区比例代表並立制を採用し、二大政党となっている。
二〇〇八年以降、与党に復帰した中国国民党(国民党、KMT)は、戦後中国から米軍に移植された政党だ。一九八六年以前は一党独裁体制で、反共主義にもとづいた白色テロを実行してきた。民主化以降は右派ネオリベ政党に転換、経済政策では大企業重視で親中、原発推進で、外交的には米国を重視する傾向が強い。
最大野党の民主進歩党(民進党、DPP)は、台湾土着の反国民党勢力が中心となって一九八六年に結成され、反中・親日・中道リベラル色が強い。ただし、二〇〇〇年から八年間の政権時代はネオリベ政策を進めた。