『アジア 反日と親日の正体』
[著]酒井亨
[発行]イースト・プレス
日本では「華人ネットワーク」という言い方をよく目にする。「華人は東南アジアの居住国は違っていても、中国人という共通の文化・歴史・言語でつながっていて、そのため国を超えた結びつきと手広い商売が可能だ」などという言説だ。だがこれも実態がわかっていない人の妄想だ。
先に述べたように、そもそも華人全体で共通な言語などない。福建語しかできない華人は、広東語しかできない華人とはまったく話が通じない。