日本では政治の世界においては、マスコミ報道の偏りなどの問題はあるものの、ある程度は集団の知恵が働くしくみができています。
しかし、実際に行政権を取り仕切るキャリア官僚や、とくに金融政策を独占する日銀官僚などに対して、このような集団の知恵を働かせるしくみが存在していません。なぜなら、官僚は終身雇用であり、政権交代があろうがなかろうが、政策の結果責任を取らされてやめさせられることはないからです。
かつてソ連(ソビエト社会主義連邦共和国)という国がありました。私がここで問題にしているように、ひと握りの天才にすべての権限を握らせて計画的に経済を運営すればみんなが幸せになれると考え、共産党というエリート集団が国家を指導する体制をつくりあげた壮大な社会実験です。