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双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)
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エンタメ
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海の魅力を外国映画で楽しもう

『双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)』
[著]双葉十三郎 [発行]近代映画社


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 この項はシーズンにふさわしく海の映画でいこう。夏の海は青春の想い出がいっぱい。サーフィンが出来ないぼくでも、あの「ビッグウェンズデー」(78年)を見てしんみりしちゃった。南太平洋や地中海の美しさをいながらにして楽しめるのも映画のおかげです。


サーフィン映画の決定版は「ビッグウェンズデー」



 夏の海ではサーフィンを楽しもう。

 サーフィンが映画で盛んに扱われるようになったのは、戦後も比較的近年のことだから、古典的代表作と言えるものはない。現代の映画では避暑地の海辺が舞台の場合はサーフィンの風景がとりいれられるのが常識になっており、特にこれを強調した「踊れ!サーフィン」(64年)のような一篇もある。ジェームズ・ダーレンとパメラ・ティフィンが共演するカレッジ青春劇だが、マリブ・ビーチにロケーションしたサーフィン場面が見どころだった。ごく最近の「カリフォルニア・ドリーミング」(79年)もサーフィンが主軸で、桟橋の並んだ杭の間を抜ける冒険がヤマ場になっていた。

 しかし、歴史の浅いサーフィン映画の中で、今日までのところ、決定版と言えるのは「ビッグウェンズデー」である。サーフィンを媒体にすぎゆく青春を描いたこの映画は、ペーソスただよう青春の墓碑銘として心に残るが、大波の撮影が圧倒的にすばらしく、その大波に乗るサーフィンの描写も見事、おそらく今後しばらく代表作たる地位はゆるがないだろう。

 この「ビッグウェンズデー」のようにおなじ海辺を舞台に十年にも渡る物語がくりひろげられる例はめずらしい。たいていはひと夏の想い出である。その中で、作品の出来ばえは感心出来なかったが、いまとなっては何となく懐かしいのは「避暑地の出来事」(59年)である。昔結ばれそこなったドロシー・マッガイアとリチャード・イーガンのそれぞれの子供が結ばれるというお話が阿呆くさく、公開当時〈ぼくの採点表〉で酷評したことがあるが、人気爆発のトロイ・ドナヒュー君はともかく、サンドラ・ディーがとても可愛らしく魅力たっぷりだったのと、風景描写の名手デルマー・デーヴズ監督が腕前を発揮した海辺風景がたいへん美しかったのが、ぼく自身の避暑地の想い出のような感じでよみがえってくるのである。
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