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双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)
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エンタメ
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山の魅力を外国映画で楽しもう

『双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)』
[著]双葉十三郎 [発行]近代映画社


読了目安時間:10分
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 前項では海へ行きました。今回は山に登りましょう。と言っても、岩壁を必死でよじ登る山、風景が美しい山、愛の絆になる山、サスペンス・アクションに利用される山、スキーを楽しむ山などいろいろとあるのです。


若者の山への憧れを描いた代表作は「山の上の第三の男」



 はじめにプロローグとして戦前のことをひとことだけ言わせてもらうが、山を舞台にしたドラマはずいぶん古くから作られており、登山好きの医師を夫に持つ若妻が好色な将校に誘惑されるが、夫は将校と登山して遭難、腹黒い将校は自滅し夫妻は愛をとり戻す、というエリッヒ・フォン・シュトロハイム監督の「アルプス(おろし)」(19年)などは古典的な一篇と言える。また一九二〇年代の後半から三〇年代にはドイツが山岳映画の王者になった。アーノルド・ファンクという監督が専門的に山岳映画や山岳スキー映画を発表し続けたおかげである。ドラマとしてストーリーの面白いものはすくなかったが、ファンク一座のスターだったルイス・トレンカーはホンモノの山男だから一般の役者と違って実感にあふれていた。特に大きな魅力だったのは、ゼップ・アルガイヤー、リヒャルト・アングスト、ハンス・シュネーベルガーといった名手の撮影による山岳風景で、当時のことだから黒白版ばかりだったが、気象の急変に連れて変化していく山岳の表情は、神秘的と言いたいような美しさやきびしさやおそろしさに満ちていた。

 このファンクの山岳映画の魅力は、戦後になってドキュメンタリー映画が受けついだ。ドキュメンタリーが発達したのは撮影の種々な装備が進歩したおかげと見てよろしく、作為が見えすいて興ざめなシロモノも含めてずいぶん多くの作品が作られているが、代表としては登山隊の行動を記録したイギリス映画「エヴェレスト征服」(53年)とロック・クライミングを描いた「アルピニスト岩壁に登る」(59年)を選びたい。
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