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双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)
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エンタメ
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西部劇あの名作この秀作を楽しもう

『双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)』
[著]双葉十三郎 [発行]近代映画社


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 前項は西部の英雄だの無法者だの個人プレイの代表選手たちを扱ったが、この項は西部の開拓時代から終末期まで、歴史的に順を追って並べてみた。いろいろな名作秀作が目白押し、みなさん、もう劇場で見られないなら、テレビ放映のチャンスを逃さないでネ。


戦前の二作が代表する開拓劇の壮大な魅力



 西部劇の題材は西部が開拓されはじめた時点から生み出された。そこで、歴史的に順を追えば、最初に来るのはいわゆる開拓劇ということになる。もっとも、開拓劇と言っても「北西への道」(40年)のようにイギリス植民地時代の東部から西海岸へのルートを求める冒険の旅の一部分を扱った作品も含めれば非常に範囲が広くなるが、ややこしくなるからおあずけにして、アメリカ合衆国が作られて以来、ミシシッピー河の西側の開拓が盛んになってからの題材にしぼることにするとその代表作には戦前の二作が抜群の光を放っている。オレゴンの新天地に向ってえんえん旅を続ける幌馬車隊の冒険とロマンスを描いたジェームズ・クルーズ監督の「幌馬車」(23年)と、大陸横断鉄道建設を描いたジョン・フォード監督の「アイアン・ホース」(24年)である。いずれも当時としては破天荒と言われた大規模な超大作で、それまでB級だった西部劇にA級作品が生まれるようになったのも、この二作の成功のおかげである。

 このような大規模な開拓劇は戦後ほとんど見られなくなったが、アンドルー・V・マクラグレン監督の「大西部への道」(67年)などは久しぶりに「幌馬車」の夢を再現しようとした一篇である。ただし理屈抜きに開拓精神を謳歌し感激するのではなく、苦しい旅のさなかの人間同士の争いを描くというリアリズム尊重の作り方なので、後味は楽しくなかった。開拓の初期から末期までをある一族の代々の挿話で描いた「西部開拓史」(62年)はジョン・フォード、ヘンリー・ハサウェイ、ジョージ・マーシャルが監督を分担したシネラマの超大作だが、全体としては代表に挙げていいほどの出来ばえではない。
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