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双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)
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エンタメ
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景気よく冒険アクションで行こう

『双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)』
[著]双葉十三郎 [発行]近代映画社


読了目安時間:10分
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 この項は冒険アクション映画の代表作を選んでみることにした。


イギリスの冒険精神は「三十九夜」から「絶壁の彼方に」へ



 少年の頃、ぼくは連続活劇に熱中した。走る列車の屋根から飛行機に乗り移ったり、オートバイで崖を飛び越えたり、勇ましい場面が続き、美人の女主人公が悪漢につかまってがんじがらめにしばられサルグツワをはめられ、線路の上にころがされているところへ列車が驀進してきたり、とじこめられた部屋に水がそそぎこまれて次第に水位が高まりあわや溺死しそうになったりしたところで、彼女の運命やいかに、あとは来週のお楽しみ、となる。どうやらこの連続活劇が冒険アクション映画のルーツと言えそうである。

 ひと口に冒険アクション映画と言っても種類はいろいろだが、007のようなスパイ物が多い。もちろん、スパイ物にもリアリスティクで陰気なものもあるが、それは別の機会に扱うとして、特に冒険アクションの性格が強いものを対象にすると、本場はやはりスパイ小説の家元であるイギリスで、ヒッチコック監督の「三十九夜」(35年)は戦前の代表である。救けを求めてきた見知らぬ女が自分の部屋で殺され警察に追われるはめになった青年ロバート・ドーナットが、逃亡しながら事件の真相をつきとめるまで、冒険また冒険のお楽しみである。

 ヒッチコック先生のスリラーにはスパイや国際陰謀グループの事件に局外者の主人公がまきこまれ冒険とアクションの見せ場を積み重ねる作品が多い。アメリカの記者ジョエル・マクリーが雨のアムステルダムで要人を暗殺した犯人を追ったのがはじまりで危機また危機という「海外特派員」(40年)は戦中の代表だし、国連ビルでの殺人事件の犯人に間違えられたケーリー・グラントが列車でうまく逃げたのも束の間、正体不明の敵に追いまくられるという「三十九夜」の拡大強化版「北北西に進路を取れ」(59年)は戦後の代表である。
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