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双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)
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エンタメ
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映画の楽しさを盛り上げる動物たち

『双葉十三郎WORKS 8 ジャンル別代表作への招待(上)』
[著]双葉十三郎 [発行]近代映画社


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 ジョン・トラヴォルタの「アーバン・カウボーイ」(80年)ではロデオのあばれ牛とそっくりなはげしい動きをするマシンがドラマの焦点になっている。そこでホンモノの牛が魅力の代表作からはじめよう。


闘牛映画の名作「真実の瞬間」



 牛が大きな役割を演じる映画と言えば、西部劇と闘牛劇である。西部劇のジャンルはすでにこの企画でやっているので省略するが、牛の大群を集散地まで運ぶ苦難の旅を描いた代表作はハワード・ホークスの監督でいまは亡きジョン・ウェインとモンゴメリー・クリフトが旧新世代を対照させる「赤い河」(48年)であり、テレビのほうはクリント・イーストウッドが売出した「ローハイド」(5966年)ということになる。

 闘牛劇のほうは最もポピュラーなのがイバニエスの小説にもとづく「血と砂」で、ルドルフ・ヴァレンティノの主演でフレッド・ニブロが監督した一九二二年版が古典代表。戦後に公開された一九四一年版はタイロン・パワーの主演でルーベン・マムーリアンの監督だったが、幼なじみの娘と結婚した人気闘牛士が妖艶美人におぼれて没落しかけ、やっと自分をとり戻して最後の妙技を見せるうち牛に突かれて死んでいく、というお話はいかにもクラシックなので古い映画のほうが気分が出る。

 戦後の作品ですぐれていたのは、本場のスペインでラディスラオ・ヴァホダが監督した「鮮血の午後」(56年)で老練や新進の闘牛士たちの生活と心理を女性との関係も加えて描いたドラマだが、風俗的にいかにもホンモノという感じだった。が、ドラマ的にもっと高く評価したいのは、アンダルシアの田舎町の若者が闘牛士養成所に入り、地方巡業で認められたのがきっかけで人気者になるが、過労と虚飾の生活に消耗し、巡業さきの小さな町で牛にやられてしまう、という物語をホンモノの闘牛士ゲル・マテオ・ミゲランの好演で描いたフランチェスコ・ロージ監督の「真実の瞬間」(65年)で、ぼくはこれを戦後の闘牛映画の代表に選びたい。
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