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(2021/12/6 追記)

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嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト
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雑学
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予知した話

『嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト』
[選]内田樹 [選] 高橋源一郎 [画]ほしよりこ [発行]イースト・プレス


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売られた僕

「いいか、おまえらひとり五万円で買ってきたんだ。どうせ大学なんか受かりっこねぇ。一年間しっかり仕事して故郷に帰れ!」

 新聞奨学生生活初日の、これが「おじさん」の挨拶だった。僕は予備校生で、この言葉の真偽を確かめる術もなかったが、とにかく強烈な言葉だったので覚えている。

 僕の配属された新聞店は、店長が二店経営しており、そのうちの一店は店長のお父さんが自宅兼店長代理という形で管理していた。

 白髪頭で六十過ぎだったが、おじさんと呼ばないと怒った。

 すぐに奨学生がひとり辞め、五人で配達するはずの区域を、四人で配達することになった。

 集金もすることになっていた。
「集金してきたお金は、おじさんに預けるように」と店長に言われた。集金するたびにおじさんに預けた。

 しばらくしたある日、店に鍵のかかる金庫が設置された。
「集金してきたお金は、この金庫の奥深くに入れるように」と店長に言われた。

 その前日、競輪場へ行ったおじさんは、うなだれていた。

 この影響なのか、その月の給料が支給されなかった。

 朝食と夕食は店が出してくれたが、昼は自分で調達することになっていた。手持ちの金がなくなり、昼食が食べられなくなった。店長に連絡を付け、給料をくれと言ったら、金庫のなかから使っていいという。その際借用書を書けとも。
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