『「イベント実務」がよくわかる本』
[著]平野暁臣
[発行]イースト・プレス
そのイベントをどのように「記録」に残すのか
イベントの多くは“情報発信”を開催目的の重要な柱としています。一部のインナーイベントを除いて、「情報発信に関心のないイベントはない」といっていいでしょう。イベントはあらゆる機会をとらえて外部に向けて情報を送り出す努力をするべきです。
しかし、会期前や会期中はどのイベントも懸命に情報発信に努めますが、残念ながら、会期後についてはほとんど何もしない、というケースが大半です。会期終了後も情報を発信する大切なステージであることをしっかりと認識し、計画的に対応することが必要です。イベントの熱気や表情を伝えるとともに、開催意義や果たした役割を位置づけるなど、イベントを振り返ってその成果と評価を広く社会にアピールする機会となるからです。
すなわち、「閉幕後には会期前や会期中とは違った角度からそのイベントをアピールすることができる」あるいは「閉幕後でなければ発信できない情報がある」ということであり、そこまで含めて広報宣伝業務を考えるべきなのです。