日本の農家は毎年、おそろしい勢いで減り続けている。と同時に後継者が育たず、高齢化が進んでいる。その結果、日本の食料自給率はわずかに四〇%(カロリーベース)。主な先進国と比べてみると、アメリカ一二八%、フランス一二二%、ドイツ八四%、イギリス七〇%と、日本は主要先進国の中で最低の水準である。どうして、日本の農業はこんな状況になってしまったのか。理由は簡単である。儲からないからだ。
儲からないから、農家がどんどん廃業していく。あえて儲からず、苦しい農家になろうという者もいない。そのため日本の農業はますます衰退し、食料自給率も低下の一途をたどる。まさに負のスパイラルである。