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日航機遺体収容 ―123便、事故処理の真相
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政治・社会
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機体の搬出

『日航機遺体収容 ―123便、事故処理の真相』
[著]河村一男 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:15分
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 機体は見る影もないほど粉々に破断し、残骸としかいいようのない状態で現場に広く散乱していた。だが、それは単なる残骸ではなく、事故原因や刑事責任を探る重要な証拠品でもあった。

 その搬出がこれまた難問で、着手できるまでにはいろいろと曲折があった。

 第一は、搬出する時期である。

 事故直後は生存者の救出や遺体の搬出を優先させなければならない。遺体収容があらまし終わるまで使用できるヘリの余裕がなかったので、並行搬出も諦めていた。

 ボイス・レコーダー、フライト・レコーダー、圧力隔壁の破断面等、特に緊急な一部のものを除いては、後回しにせざるをえず、防錆(ぼうせい)等の応急手当てをしただけで現場に野ざらしにしておくほかなかった。

 第二は、搬出の方法である。

 細かく破断したものはともかく、大型の破片をどうしたら搬出できるか、最初は判断がつかなかったというのが、偽らざるところである。

 現地作業にもっと近代的ハイテク機器を使用すべきではないかという意見もあろう。

 たしかに、有効な機材がないわけではない。だが、いつ、いかなる場合でも即刻使えるとは限らない。それを使いこなす能力もさることながら、それ以前にその機材を現場に持ち込める条件、使える条件を整えなければならないからである。

 孫悟空の持つ如意棒やキント雲とか、魔法の絨毯(じゅうたん)のような道具がほしいが、それは夢物語である。

 
「六日のあやめ」であった索道建設

 そうした折り、遺体搬出のため簡易索道を建設することが、政府対策本部で議論されていた。自衛隊員が斜面で遺体の毛布包みを重そうに運んでいるテレビ映像を見て、たいへんだろうということであったようだ。

 運輸省航空局から直接接触がはじまったのは、この索道建設問題からであった。一三日昼、来村した山下運輸大臣に随行した幹部もいたはずであるが、殊更な接触はなかった。
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