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日航機遺体収容 ―123便、事故処理の真相
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政治・社会
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司令塔の壊れた日航

『日航機遺体収容 ―123便、事故処理の真相』
[著]河村一男 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:14分
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求心力を失っていた日航

 その組織が優れているか否かを測る物差しの一つは、危機に直面したとき一致して対応できる求心力があるか否かであると考える。

 この事故で組織としての対応がもっとも混乱していたのは日航で、その求心力らしいものを見受けることができなかった。

 さきにあった「水平尾翼に群がる整備員」「落合証言を発表する広報部長」と、社の姿勢に疑いを持たれやすい勇み足ともいえる独自行動が八月一四日報道された後、あつものに懲りたかのように、一時期動きがぱったりと止まってしまった。

 危機に際してとるべき組織的対応がバラバラであった様子がよくわかる。「日航は、どうなっているのだ」と思うほどであった。

 情報が混乱する初期に事実を十分確認しないまま定型的バッシングを繰り返すわが国マスコミの通弊にビビってしまい、すっかり腰が引けてしまったのであろう。批判を懸念するあまり、関係向きと協議をして実施しなければならないことまでも、自己抑制してしまったのである。

 日航幹部に接してみると、それぞれ有能な一かどの紳士であるとお見受けするが、惜しむらくは修羅場を潜ったことのない公家タイプの人が多いと感じた。

 事故後就任した山地進(やまじすすむ)社長が「この会社は、上から下まで人事に関心が強い」と語っている記事を読んだことがあるが、セクトの強い社風らしい。

 いずれの危機ケースにも通じるが、最高幹部が前面に出てきちんと対応すべき事案であるにもかかわらず、それがないため会社の基本姿勢がはっきり見えてこなかったように思う。

 上野村で救難活動の総指揮をとりながら不思議でならなかったのは、日航から上級幹部の来村は事故一〇日後やっと町田副社長で、救難活動の一端を担おうという申し出もなかった。
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