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悲しき歌姫 藤圭子と宇多田ヒカルの宿痾
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エンタメ
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「圭子の夢は夜ひらく」という事件

『悲しき歌姫 藤圭子と宇多田ヒカルの宿痾』
[著]大下英治 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:9分
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 年が明けた昭和四十五年元旦、石坂まさをは、大阪の毎日放送『ヤングおー! おー!』プロデューサー林誠一の自宅に電話を入れた。いくらなんでも元旦には、家にいるだろう、と読んだのだ。
〈お正月でのんびりしている所を急襲すれば、熱意に打たれ、『ヤングおー! おー!』出演は、叶うかもしれない〉

 しかし、林は、留守であった。夫人が、気の毒そうにいった。
「いつもお世話になっています。林は、いま年始回りに……」

 元旦に年始回りとは……。石坂は、当てがはずれたのを悔しがるより、大プロデューサーが、元旦早々、年始回りにいったことにおどろいた。

 林としては、当然のことであった。元旦には、笑福亭仁鶴、桂三枝、西川きよし、横山やすし、コメディNO・1の前田五郎、坂田利夫など……担当している吉本興業のタレントのほとんどは、吉本興業の劇場で仕事を始めている。年始早々、彼らの陣中見舞いに訪れるのは、プロデューサーとして当たり前のことであった。だから、夫人から「石坂まさを先生から電話があったわよ」と聞かされても、とくにおどろかなかった。
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