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悲しき歌姫 藤圭子と宇多田ヒカルの宿痾
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エンタメ
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狂人が三人いれば、売れる

『悲しき歌姫 藤圭子と宇多田ヒカルの宿痾』
[著]大下英治 [発行]イースト・プレス


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 翌昭和四十九年になり、石坂は、最後の勝負に出た。

 成田に、石坂が声をかけてきた。
「この曲なら、絶対に行ける。聞いてくれるか?

 それが、『命火』だ。

 歌が終わった瞬間、成田は正直に口にした。
「先生、売れないと思います」

 キャンペーンの企画として、京都の夏の風物詩「大文字焼き」に絡めたものを用意していたが、どうしても、曲とキャンペーンのイメージが湧いてこなかった。
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