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悲しき歌姫 藤圭子と宇多田ヒカルの宿痾
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エンタメ
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一時帰国

『悲しき歌姫 藤圭子と宇多田ヒカルの宿痾』
[著]大下英治 [発行]イースト・プレス


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 平成十年のことだった。亡き林家三平の妻である海老名香葉子は、夜遅くの最終便で名古屋から新幹線に乗り、東京に帰っていた。途中、静岡から藤圭子と宇多田照實の二人が乗ってきた。二人は、海老名の席から二つ前の席に座った。席はガラガラで、他の客はなかった。そのせいもあって、藤圭子と宇多田の話し声は、海老名にもよく聞こえた。

 藤圭子のはしゃぐ声が響いた。
「今日は、よかったねぇ、たくさん入ったわよ」

 海老名には、どうやら、歌ったご祝儀が思いのほか多かった、というニュアンスに受け取れた。

 新幹線が東京駅に着き、藤圭子と宇多田が降りにかかった。

 海老名は、藤圭子の背後から声をかけた。
「純ちゃん!

 藤圭子は、振り返った。一瞬、海老名とわからなかったようである。しかし、普通のファンなら「藤圭子さん」と声をかける。本名の「純ちゃん」と呼ばれ、不思議な表情になった。

 海老名は、もう一度声をかけた。
「純ちゃん、わたしよ」

 藤圭子は、そこで、あれほど世話になった海老名と気づき、すまなそうな顔になって、頭を下げた。
「ごぶさたして、すみません」

 藤圭子は、その後アメリカに渡り、海老名とは、まったく連絡が途絶えた。
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