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ボランティアの交通整理、そして善意の交通整理

『NGO世界一周!』
[著]阿部亮 [発行]扶桑社


読了目安時間:14分
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 東京を出発してから、三日目の二五日。あっという間に時間が経ってしまった気がする。今日は釜石市役所の職員と会い、救援物資を届けた後、大槌町の避難所に救援物資を届けに行く予定だ。釜石市は三陸海岸沿いに位置し、気仙沼や大島と同様に、津波で深刻な被害を受けた場所のひとつだ。ニュースでも、港に巨大なタンカーが乗り上げ、港町の半分近くが瓦礫の山になっている同市の被害映像が度々映し出されていた。昨日見た凄まじい光景が蘇り、息を大きく吸い込んで宿を出発した。


 釜石市に届ける救援物資は、主にお菓子やタバコ、酒などの嗜好品。事前情報として、基本的な物資は入ってきているものの、避難している方々は皆、津波で現金をさらわれていたため、こういった嗜好品は自分で買いたくても買えない状況と聞いていたのだ。奥ゆかしい東北の人たちは、救援物資として嗜好品を頼みにくいという部分もあったのだろう。
しかし、「人はパンのみにて生きるにあらず」なのはよくわかる。そういう状況を聞いていたので、少しでも避難生活を強いられている方々の心を癒すようなものを届けたいと考えたのだ。

 この日僕がお会いしたのは、釜石市役所職員の菊池太介さん。僕と同じ三〇代の男性だ。釜石市は新日鉄釜石製鉄所や日本初の西洋式高炉で世界遺産に登録される可能性もある(はし)()(こう)()(あと)などがある鉄の街。当然、鉄鋼業が盛んな町で、関連会社を含めると市街地の大部分の工場を製鉄所関連の会社が占めている。

 その日、菊池さんが最初に案内してくれた釜石港に着き、最初に視界に飛び込んできたのは、全長二〇〇メートル以上はありそうな巨大なタンカーが港を乗り込えて住宅街に突っ込んでいる姿。
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