カンボジア
学校を建てたは
いいけれど……
合コンとナンパに明け暮れていた医大生がクラブでチャリティイベントを開催!? しかもそのお金でカンボジアに学校と病院を建設!? そんなイマドキの学生によるボランティア顛末記を『マジでガチなボランティア』(講談社刊)にしたためた石松宏章さん。
「大学を卒業し、研修医として日々を送っているというこの人はいま、何を思っているのだろう?」
その著書を読み、何としてでも石松さんに会ってみたくなってしまった僕。気がつけば、彼の記事が掲載されていた新聞社に連絡を取り、あっという間に、会う手筈を整えていた。
阿部 初めまして。僕はいま、寄付というものをみんながもっと気軽にできたり、自分が払う税金についてもっと恣意的になれたりということを、押しつけがましくなく伝える本を作りたいと思っています。それで、石松さんに連絡したんですよ。「この人、若いのに医者がいない村に学校や診療所を作ってるよ」って。僕はいま三四歳ですが、石松さんは?
石松 二六歳です。
阿部 やっぱ、若いなあ。では、石松さんの活動を知らない人のために、いままでしてきた活動の内容を話してもらっていいですか?
石松 もともと親が医者ってこともあり、父親の後ろ姿を見て、自分も医者になりたいなぁとは何となく思っていたんです。それと同時に大学生活は勉強だけではなく、何かに打ち込みたいと思っていたんですね。ところが、大学一年生のときに遊び呆けてしまって。
阿部 (笑)
石松 それで、ナンパもコンパも飽きてきたってころ、仲間のひとりが医学生の交流パーティやろうよって言いだしたんです。「おもしろそうじゃん」ってノッてやっていたら、今度はそいつから「カンボジアに学校建てない?」というメールが来て、「やべっ、おもしろそうじゃん」って。