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闇の支配者に握り潰された世界を救う技術<現代編>
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政治・社会
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一瞬で闇に葬られた「夢の二一世紀」

『闇の支配者に握り潰された世界を救う技術<現代編>』
[著]ベンジャミン・フルフォード [発行]イースト・プレス


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 全世界の人々が「夢の二一世紀」の到来を実感した瞬間だった。


 そう、「常温核融合」技術のことである。


 一九八九年三月、英サウサンプトン大学のマーティン・フライシュマン教授と、米ユタ大学のスタンレー・ポンズ教授は、世界に向けて大々的に「常温核融合」の原理を発表。世界中が狂喜乱舞し、アポロの月面着陸さながらにメディア報道が過熱した。


 そこまで盛り上がったのには理由があった。


 戦後は「核の時代」でもあった。第二次世界大戦末期の一九四五年八月、二発の原子爆弾が広島と長崎に投下されて以降、西側諸国(資本主義経済)と東側諸国(社会主義経済)は一気に核開発競争へとのめりこみ、人類を滅亡させる「核戦争」の勃発は一九八〇年代まで絵空事ではなかった。


 一九七〇年代前半には、オイルショックの影響で、日本、ヨーロッパなど先進国で、原子力発電所の建設ラッシュが起こった。ところが、一九七九年の米国スリーマイル島原発におけるメルトダウン(炉心溶融)事故をはじめ、各地で放射能漏れなどの事故が多発。そのあげく、一九八六年四月には、旧ソ連(ソビエト社会主義共和国連邦)でチェルノブイリ原発事故が発生。ヨーロッパ全土のみならず、世界規模で放射能汚染が広がってしまった。


 汚染される食品、ガンをはじめとする病気の多発──人類は文字どおり、「核の恐怖」に(おび)えおののいていた。


 常温核融合は、まさにそんな時期に発表された。


 この常温核融合が登場するまで、核融合とは「人類を滅亡させる悪魔の技術」の別名だった。人類が手にした、唯一の核融合技術は「水素爆弾」。原子爆弾が「核分裂型熱核兵器」であるのに対し、水素爆弾は「核融合型熱核兵器」。そんな技術など、誰も望んでいなかった。


 核融合をもっともわかりやすく理解するには、太陽を例にするのが一番だろう。


 太陽はばく大なエネルギーを放出しているが、そのエネルギー源こそ、太陽の中心部で起こっている核融合反応だ。太陽は超巨大な水素のかたまりだが、その水素を「融合」することでヘリウムをつくり出している。その際に、ばく大なエネルギーが生まれる。


 これが太陽のメカニズムで、太陽をはじめとする恒星(みずから光を発するガス体の天体)はすべて、自然界における核融合装置なのだ。


 このように、核融合を行なうには、最初に外部からばく大なエネルギーが必要となる。水素爆弾は原子爆弾の核分裂エネルギーを利用する。複数の原爆を同時に爆発させて、その中心部分で、いわば「人工の太陽」をつくり、水素を核融合させているわけだ。


 核融合エネルギーは、核分裂エネルギーよりはるかに大きい。だから水爆の威力は、原爆の何十倍、何百倍にも達する。


 この核融合エネルギーを発電に活かすことはできないか──一九八〇年代に入ってから、こんな構想が生まれた。ところが、数億度という高温を、高密度の状態で保つ容器(核融合炉)の技術的メドが立っていなかった。原発より何十倍、何百倍という大きさの核融合エネルギーを、きちんと制御できるのか……。チェルノブイリ事故のあとだけに、誰だって不安に思う。


 しかし常温核融合は違った。「常温」とつくように、ばく大なエネルギーをいっさい必要としない。それどころか、学校の理科室で実験できる程度の設備で可能とさえいうのだ。この発表を知った世界中の人々は、誰もが「夢の技術が実現した!」と思った。夢の二一世紀がついに到来する──そう信じたのだ。


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